問題
問54
システム開発のプロジェクトマネジメントに関する記述 a~d のうち、スコープのマネジメントの失敗事例だけを全て挙げたものはどれか。
a 開発に必要な人件費を過少に見積もったためで、予算を超過した。
b 開発の作業に必要な期間を短く設定したので、予定期間で開発を完了させることができなかった。
c 作成する機能の範囲をあらかじめ決めずにプロジェクトを開始したので、開発期間を超過した。
d プロジェクトで実施すべき作業が幾つか計画から欠落していたので、システムを完成できなかった。
- a, b
- b, c
- b, d
- c, d
[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問54]
正解
正解は「エ」です。
解説
スコープマネジメントとは、プロジェクトの作業範囲や成果物の管理を適切に行うことです。範囲が適切に決まっていないと、後から変更や追加が発生し、開発遅延やコスト超過につながる可能性があります。
「c 作成する機能の範囲をあらかじめ決めずにプロジェクトを開始したので、開発期間を超過した。」は、スコープを適切に管理できていないために発生した問題であり、スコープマネジメントの失敗例に該当します。
「d プロジェクトで実施すべき作業が幾つか計画から欠落していたので、システムを完成できなかった。」も、スコープ定義が不十分なために生じた問題であり、スコープマネジメントの失敗事例に該当します。
難易度
普通
スコープマネジメントと他のマネジメント領域(コスト、スケジュール)の違いを理解していれば、正解を選びやすい問題です。しかし、知識が曖昧な場合、誤った選択肢を選ぶ可能性があります。
用語補足
スコープマネジメント:
プロジェクトの作業範囲を適切に定義し、管理するプロセスです。スコープが不明確だと、プロジェクトの遅延やコスト超過の原因となります。
プロジェクトマネジメント:
プロジェクトの目標を達成するために、スコープ、コスト、スケジュール、品質、リスクなどを管理する活動です。
対策
- スコープマネジメントと他のマネジメント領域(コスト、スケジュール)の違いを理解しましょう。
- プロジェクトマネジメントの基本的な知識を学び、スコープ管理の重要性を確認しましょう。
- プロジェクトの計画段階で、必要な作業範囲を明確に定義することの重要性を意識しましょう。