問題
問46
ITサービスに関する指標には、ITサービスが利用できなくなるインシデントの発生間隔の平均時間であるMTBSI(Mean Time Between Service Incidents)があり、サービスの中断の発生しにくさを表す。ITサービスにおいてMTBSIの改善を行っている事例として、最も適切なものはどれか。
- インシデント対応事例のデータベースを整備し、分析することによって、サービスの中断から原因究明までの時間の短縮を図る。
- サービスのメニューを増やすことによって、利用者数の増加を図る。
- サービスを提供しているネットワークの構成を二重化することによって、ネットワークがつながらなくなる障害の低減を図る。
- ヘルプデスクの要員を増やすことによって、サービス利用者からの個々の問合せにおける待ち時間の短縮を図る。
[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問46]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
MTBSI(Mean Time Between Service Incidents)は、サービスの中断が発生するまでの平均時間を示す指標です。この指標を改善するためには、障害の発生頻度を減らす対策が必要です。
ネットワークの二重化を行うことで、一つのネットワークがダウンしても、もう一方のネットワークが稼働し続けるため、障害によるサービス中断の発生頻度を低減できます。その結果、MTBSIの向上につながるため、適切な対応策といえます。
- ア(インシデント対応事例のデータベースを整備し、分析することによって、サービスの中断から原因究明までの時間の短縮を図る。)
この対策はMTBSIではなく、障害が発生してから復旧するまでの時間(MTTR)を短縮する施策に該当します。 - イ(サービスのメニューを増やすことによって、利用者数の増加を図る。)
サービスメニューの追加は利便性の向上にはつながりますが、MTBSIの向上には直接的な影響はありません。 - エ(ヘルプデスクの要員を増やすことによって、サービス利用者からの個々の問合せにおける待ち時間の短縮を図る。)
これはカスタマーサポートの品質向上には貢献しますが、MTBSI(サービスの中断頻度)を改善する施策ではありません。
難易度
やや易しい
MTBSIの意味を理解していれば、障害の発生頻度を減らす施策が適切であることが分かります。基本的なITサービス管理の知識があれば解けるため、比較的易しい問題です。
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用語補足
MTBSI(Mean Time Between Service Incidents):
サービスが利用できなくなる障害の発生間隔の平均時間を示す指標です。値が大きいほど、障害が発生しにくいことを意味します。
ネットワークの二重化:
ネットワークの構成を冗長化(複数の経路を確保)することで、障害発生時にも別の経路でサービスを継続できるようにする仕組みです。
対策
- MTBSIやMTTRなど、ITサービス管理の指標について学習し、それぞれの指標を向上させる具体的な施策を理解する。
- 障害対策として、ネットワークの二重化やシステムの冗長化がどのような役割を果たすのかを学ぶ。
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