問題
問40
ソフトウェア開発における DevOps に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 運用側で利用する画面のイメージを明確にするために、開発側が要件定義段階でプロトタイプを作成する。
- 開発側が、設計・開発・テストの工程を順に実施して、システムに必要な全ての機能及び品質を揃えてから運用側に引き渡す。
- 開発側と運用側が密接に連携し、自動化ツールなどを取り入れることによって、仕様変更要求などに対して迅速かつ柔軟に対応する。
- 一つのプログラムを2人の開発者が共同で開発することによって、生産性と信頼性を向上させる。
[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問40]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
DevOpsとは、開発(Development)と運用(Operations)の連携を強化することで、ソフトウェアの開発と運用をスムーズに統合し、迅速なシステム変更や改善を実現する手法です。DevOpsの最大の特徴は、開発チームと運用チームが密接に協力しながら継続的なデリバリーと改善を行う点にあります。
選択肢「ウ」では、開発と運用が密接に連携し、自動化ツールを活用して迅速な仕様変更への対応が可能であることが述べられており、これはDevOpsの考え方と一致します。そのため、この選択肢が正解となります。
ア(プロトタイピングの活用):
プロトタイピングは、ユーザーインターフェースの設計などで用いられる手法ですが、DevOpsの本質とは異なります。
イ(ウォーターフォールモデル):
設計・開発・テストを順に行い、全ての機能を揃えてから運用に移す方法はウォーターフォールモデルの考え方であり、DevOpsの「継続的な開発と運用」の考え方とは異なります。
エ(ペアプログラミング):
ペアプログラミングは、二人の開発者が一緒にコードを書く手法ですが、DevOpsの本質的な概念とは異なります。
難易度
普通
DevOpsの概念を理解していれば容易に解答できるが、他の選択肢と混同しやすいため、基礎知識の習得が必要です。
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用語補足
DevOps:
開発(Development)と運用(Operations)を統合する手法で、継続的デリバリー、CI/CD(継続的インテグレーション・継続的デリバリー)などを活用してシステムの迅速な改善を実現します。
CI/CD:
CI(継続的インテグレーション)とは、開発したコードを自動で統合・テストする仕組み、CD(継続的デリバリー)とは、コードを本番環境に継続的に展開する仕組みのことです。
対策
- DevOpsの基本概念と、ウォーターフォールモデルやアジャイル開発との違いを整理して理解しましょう。
- DevOpsの主要なツール(CI/CD、コンテナ技術、IaCなど)について学ぶと、より深い理解が得られます。
- ITパスポート試験では、開発手法に関する問題が頻出するため、各手法の特徴を比較しながら学習すると効果的です。