問題
問37
システム監査人の行動規範に関して、次の記述の a、b に入れる字句の適切な組合せはどれか。
システム監査人は、監査対象となる組織と同一の指揮命令系統に属していないなど、[ a ]の独立性が確保されている必要がある。また、システム監査人は [ b ] 立場で公正な判断を行うという精神的な態度が求められる。

[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問37]
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正解
正解は「ア」です。
解説
システム監査人は、監査対象となる組織からの独立性を確保し、公正に監査を行う必要があります。「外観上の独立性」とは、監査人が監査対象と利害関係を持たないことを意味し、監査の信頼性を高める重要な要素です。
また、「客観的な立場で公正な判断を行う」というのは、システム監査において求められる基本的な姿勢です。監査の目的は、組織のITガバナンスやリスク管理の適正性を評価することであり、主観的な判断ではなく、客観的な視点に基づいて評価を行う必要があります。
イ(経営 / 被監査側の):
システム監査人は監査対象となる組織の経営とは独立している必要があり、「経営の独立性」は適切な表現ではありません。また、「被監査側の立場」というのは監査対象の側を指し、監査人としての立場とは異なります。
ウ(契約 / 経営者側の):
監査の独立性を担保するためには、契約関係よりも組織的な独立性(外観上の独立性)が重視されます。また、監査人は経営者側ではなく、組織全体のガバナンスを監査する立場にあるため、「経営者側の立場」も適切ではありません。
エ(取引 / 良心的な):
「取引の独立性」という表現は、監査の独立性を表す適切な用語ではありません。また、監査人の立場を表現する際に「良心的な立場」というのは一般的に使用される表現ではなく、適切とはいえません。
難易度
普通
システム監査の基本的な知識を問う問題であり、ITガバナンスや監査基準に関する基本的な理解があれば解答可能です。
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用語補足
外観上の独立性:
システム監査人が監査対象の組織と利害関係を持たず、第三者として監査を行うことができる状態を指します。監査の信頼性を確保するために重要な要素です。
客観的な立場:
システム監査人が主観的な判断を排除し、事実に基づいた公平な評価を行うことを指します。監査の目的は組織のIT管理の適正性を確認することであり、客観的な視点が求められます。
対策
- システム監査の基本概念を理解し、監査人の独立性の重要性について学習しましょう。
- 「外観上の独立性」「客観的な立場」などの監査に関する重要な用語を押さえましょう。
- ITガバナンスやリスク管理の視点から、監査の目的と役割を理解することが重要です。