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ITパスポート試験 令和5年度 [問34] 問題&解説

問題

問34

記述a~cのうち、”人間中心のAI社会原則” において、AIが社会に受け入れられ、適正に利用されるために、社会が留意すべき事項として記載されているものだけを全て挙げたものはどれか。

  • a :AIの利用に当たっては、人が利用方法を判断し決定するのではなく、AIが自律的に判断し決定できるように、AIそのものを高度化しなくてはならない。
  • b :AIの利用は、憲法及び国際的な規範の保障する基本的人権を侵すものであってはならない。
  • c :AIを早期に普及させるために、まず高度な情報リテラシーを保有する者に向けたシステムを実現し、その後、情報弱者もAIの恩恵を享受できるシステムを実現するよう、段階的に発展させていかなくてはならない。
  • a, b
  • a, b, c
  • b
  • b, c

[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問34]

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正解

正解は「」です。

解説

 AI社会原則では、AIの適正利用に関して、基本的人権の尊重や社会的責任が重要視されています。そのため、選択肢「b」は適切な内容です。
 選択肢「b」は、「AIの利用は、憲法及び国際的な規範の保障する基本的人権を侵すものであってはならない」という内容であり、これはAIの社会原則に適合しています。AI技術が発展する中で、基本的人権を尊重し、規範を守ることは極めて重要です。

 一方、選択肢「a」の「AIが自律的に判断し決定できるように高度化するべき」という考え方は、現在のAI社会原則には含まれていません。AIは人間が制御するべきものであり、自律的な判断を完全に任せるべきではないと考えられています。
 選択肢「c」の「情報リテラシーが高い人向けにまずAIシステムを提供し、その後情報弱者へ広げる」という考え方は、一部の発展計画として考えられるかもしれませんが、AI社会原則の根幹には含まれていません。したがって、bのみを選ぶ選択肢「ウ」が正解となります。

ア(a, b):
 aの「AIが自律的に判断・決定できるようにすべき」という内容は、人間中心のAI社会原則には適合しません。
イ(a, b, c):
 aとcの両方がAI社会原則の観点から不適切であるため、この選択肢は誤りです。
エ(b, c):
 cの「情報リテラシーが高い人向けに優先的に提供し、後に情報弱者にも展開する」という考え方はAI社会原則の根幹には含まれないため、不適切です。

難易度

普通
 AIの社会原則についての知識が求められるが、基本的人権の尊重という視点から考えれば、比較的容易に解答できる問題です。

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用語補足

AI社会原則:
  AI技術が社会に適正に受け入れられるために、倫理的・法的な枠組みや利用の基準を示す原則のことです。基本的人権の尊重が強調されています。

基本的人権:
  すべての人が生まれながらにして持つ権利のことです。AIの利用が人権を侵害しないようにすることが求められます。

対策

  • AIの社会的影響と倫理について、基本的な考え方を理解しておくことが重要です。
  • AI技術がどのように社会に適応されるべきか、政策や原則を学習しておくと役立ちます。
  • AIの適正利用や法的・倫理的側面についてのニュースや事例をチェックし、最新の動向を把握しましょう。


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