問題
問26
組立製造販売業 A 社では経営効率化の戦略として、部品在庫を極限まで削減するためにかんばん方式を導入することにした。この戦略実現のために、A 社が在庫管理システムとオンラインで連携させる情報システムとして、最も適切なものはどれか。
なお、A 社では在庫管理システムで部品在庫も管理している。また、現在は他のどのシステムも在庫管理システムと連携していないものとする。
- 会計システム
- 部品購買システム
- 顧客管理システム
- 販売管理システム
[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問26]
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正解
正解は「イ」です。
解説
かんばん方式とは、トヨタ生産方式で採用されている生産管理の手法で、必要な部品を必要なタイミングで補充する「ジャストインタイム生産」を実現するための仕組みです。部品在庫を極限まで削減し、効率的な生産を行うためには、在庫管理システムと部品の発注・補充を行うシステムがリアルタイムで連携することが重要です。
この問題では、在庫管理システムと連携すべき最適な情報システムを選ぶ必要があります。部品を調達するシステムである「部品購買システム」が、在庫状況をリアルタイムに把握し、必要なタイミングで発注を行うために最も適切です。
ア(会計システム):
会計システムは企業の財務データを管理するものであり、在庫管理システムとの直接的な連携は不要です。
ウ(顧客管理システム):
顧客管理システムは、顧客情報や販売履歴を管理するシステムであり、在庫管理とは直接関係がありません。
エ(販売管理システム):
販売管理システムは売上や受注情報を管理するシステムであり、部品の補充や在庫の最適化とは直接的に関連しません。
難易度
普通
かんばん方式の基本的な概念を理解していれば比較的容易に解答できますが、業務システムの連携について具体的に学習していないと迷う可能性があります。
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用語補足
かんばん方式:
トヨタ生産方式の一環で、在庫を最小限に抑えながら生産の効率化を図る手法です。部品の補充は「かんばん」と呼ばれる指示カードを使って行われます。
在庫管理システム:
企業の倉庫や工場内の在庫をリアルタイムで管理し、必要に応じて補充や発注を行うシステムです。生産効率の向上やコスト削減のために重要な役割を果たします。
対策
- かんばん方式の基本概念を理解し、在庫管理システムとの関係を整理しておくとよいです。
- 業務システム間の連携の重要性を理解し、それぞれの役割を明確にすることが重要です。
- 在庫管理の効率化を図るためのシステム構成を学習し、ERPなどの統合システムとの違いを把握しておきましょう。