問題
問77
トランザクション処理のACID特性に関する記述として、適切なものはどれか。
- 索引を用意することによって、データの検索時の検索速度を高めることができる。
- データの更新時に、一連の処理が全て実行されるか、全く実行されないように制御することによって、原子性を保証することができる。
- データベースの複製を複数のサーバに分散配置することによって、可用性を高めることができる。
- テーブルを正規化することによって、データに予備や重複が生じるのを防ぐことができる。
[出典:ITパスポート試験 令和4年度 問77]
スポンサーリンク
正解
正解は「イ」です。
解説
選択肢「イ」は、トランザクション処理のACID特性の一つである「原子性」に関する記述です。原子性とは、トランザクションが全ての操作を完全に実行するか、全く実行しないかのどちらかであることを保証する特性です。これにより、データの一貫性が保たれます。例えば、銀行の振込処理では、送金と受取の両方が成功するか、どちらも行われないかのどちらかでなければなりません。これが原子性の具体例です。
ア(索引を用意することによって、データの検索時の検索速度を高めることができる。):
これはACID特性とは関係がなく、データベースのパフォーマンス向上に関する記述です。
ウ(データベースの複製を複数のサーバに分散配置することによって、可用性を高めることができる。):
これは可用性に関する記述であり、ACID特性の一部ではありません。
エ(テーブルを正規化することによって、データに予備や重複が生じるのを防ぐことができる。):
これはデータベース設計に関する記述であり、ACID特性とは関係がありません。
難易度
普通
ACID特性についての基本的な理解が求められるため、IT未経験者にはやや難しいかもしれませんが、基本的な用語の理解があれば解答可能です。
スポンサーリンク
用語補足
原子性:
トランザクションが全ての操作を完全に実行するか、全く実行しないかのどちらかであることを保証する特性です。
ACID特性:
トランザクション処理の特性として、「原子性(Atomicity)」、「一貫性(Consistency)」、「独立性(Isolation)」、「永続性(Durability)」の四つを指します。これらは、データベースの信頼性を確保するための重要な要素です。
対策
トランザクション処理におけるACID特性の意味をしっかりと理解することが重要です。それぞれの特性について具体例を学び、特性同士の違いを整理しておくことで、問題に対応しやすくなります。