問題
問40
ITガバナンスに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ITサービスマネジメントに関して、広く利用されているベストプラクティスを集めたもの
- システム及びソフトウェア開発とその取引の適正化に向けて、それらのベースとなる作業項目の一つ一つを定義して標準化したもの
- 経営陣が組織の価値を高めるために実践する行動であり、情報システム戦略の策定及び実現に必要な組織能力のこと
- プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツール、技法をプロジェクト活動に適用すること
[出典:ITパスポート試験 令和4年度 問40]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ」の「経営陣が組織の価値を高めるために実践する行動であり、情報システム戦略の策定及び実現に必要な組織能力のこと」です。ITガバナンスとは、企業の経営陣が情報システム戦略を策定し、その実現に向けて必要な組織能力を発揮することを指します。これにより、組織全体の価値を高めることが目的です。例えば、企業が新しいITシステムを導入する際に、そのシステムが企業の戦略目標に合致しているかを確認し、適切なリソースを割り当てることがITガバナンスの一環です。
ア(ITサービスマネジメントに関して、広く利用されているベストプラクティスを集めたもの):
これはITIL(Information Technology Infrastructure Library)の説明であり、ITガバナンスとは異なります。
イ(システム及びソフトウェア開発とその取引の適正化に向けて、それらのベースとなる作業項目の一つ一つを定義して標準化したもの):
これはCMMI(Capability Maturity Model Integration)の説明であり、ITガバナンスとは異なります。
エ(プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツール、技法をプロジェクト活動に適用すること):
これはプロジェクトマネジメントの説明であり、ITガバナンスとは異なります。
難易度
普通
ITガバナンスの基本的な概念を理解していれば解答できる問題ですが、他の選択肢もIT関連の用語であるため、初心者にはやや難しいかもしれません。
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用語補足
ITガバナンス:
経営陣が情報システム戦略を策定し、その実現に向けて必要な組織能力を発揮することを指します。企業の戦略目標に合致したITシステムの導入やリソースの適切な割り当てが含まれます。
ITIL(Information Technology Infrastructure Library):
ITサービスマネジメントに関するベストプラクティスを集めたフレームワークです。ITサービスの提供と管理のためのガイドラインとして広く利用されています。
対策
この問題を解くためには、ITガバナンスの基本的な概念と他の関連用語(ITIL、CMMI、プロジェクトマネジメント)の違いを理解することが重要です。特に、ITガバナンスが経営陣の戦略的な役割を果たすものであることを把握しておきましょう。また、実際の企業事例を通じてITガバナンスの適用方法を学ぶことが効果的です。