スポンサーリンク

ITパスポート試験 令和3年度 [問63] 問題&解説

問題

問63

PCやスマートフォンのブラウザから無線LANのアクセスポイントを経由して、インターネット上のWebサーバにアクセスする。このときの通信の暗号化に利用するSSL/TLSとWPA2に関する記述のうち、適切なものはどれか。

  • SSL/TLSの利用の有無にかかわらず、WPA2を利用することによって、ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化できる。
  • WPA2の利用の有無にかかわらず、SSL/TLSを利用することによって、ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化できる。
  • ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化するためには、PCの場合はSSL/TLSを利用し、スマートフォンの場合はWPA2を利用する。
  • ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化するためには、PCの場合はWPA2を利用し、スマートフォンの場合はSSL/TLSを利用する。

[出典:ITパスポート試験 令和3年度 問63]

スポンサーリンク

正解

正解は「」です。

解説

 SSL/TLSは、ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化する技術であり、WPA2は無線LANの通信を暗号化する技術です。したがって、選択肢「イ」の「WPA2の利用の有無にかかわらず、SSL/TLSを利用することによって、ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化できる。」が正解です。

 SSL/TLSは、インターネット上の通信を暗号化することで、情報の盗聴や改ざんを防ぎます。例えば、銀行のWebサイトやショッピングサイトでログイン情報やクレジットカード情報を入力する際、SSL/TLSによって通信が暗号化されることで、安全にデータを送受信できます。SSL/TLSは、ブラウザとWebサーバ間の通信に適用されるため、ユーザーがWi-Fiを使っていても、有線LANを使っていても、適切に機能します。

 一方、WPA2は無線LANの暗号化を行い、無線通信の安全性を確保する技術です。例えば、自宅のWi-Fiやカフェの公衆Wi-Fiを使用する際に、第三者が通信内容を傍受するのを防ぐためにWPA2が用いられます。ただし、WPA2の暗号化は無線LAN内の通信に適用されるものであり、ブラウザとWebサーバ間の通信を直接保護するものではありません。

ア(SSL/TLSの利用の有無にかかわらず、WPA2を利用することによって、ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化できる。):
 WPA2は無線LANの暗号化技術であり、ブラウザとWebサーバ間の通信そのものを暗号化するものではありません。そのため、この選択肢は不正解です。

ウ(ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化するためには、PCの場合はSSL/TLSを利用し、スマートフォンの場合はWPA2を利用する。):
 ブラウザとWebサーバ間の通信の暗号化には、端末の種類に関係なくSSL/TLSが使用されます。スマートフォンでもPCでも、ブラウザを介してWebサイトにアクセスする場合、SSL/TLSが通信を保護します。この選択肢は誤りです。

エ(ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化するためには、PCの場合はWPA2を利用し、スマートフォンの場合はSSL/TLSを利用する。):
 PCでもスマートフォンでも、ブラウザとWebサーバ間の通信を暗号化する技術はSSL/TLSです。WPA2は無線LANの暗号化技術であり、端末の種類によって通信暗号化の手法が変わるわけではありません。この選択肢は誤りです。

難易度

普通
 SSL/TLSとWPA2の違いを正しく理解していれば、比較的簡単に解答できる問題です。ただし、どちらも通信の暗号化に関する技術であり、適用範囲が異なることを見極めることが重要です。

スポンサーリンク

用語補足

SSL/TLS:
  インターネット上の通信を暗号化し、安全性を確保する技術です。WebサイトのURLが「https://」で始まる場合、SSL/TLSによる暗号化が適用されています。

WPA2:
  無線LANの通信を暗号化する技術です。Wi-Fiの接続時に通信を安全に保つために使用されます。

対策

 SSL/TLSとWPA2の違いを正しく理解し、それぞれの暗号化技術がどの部分の通信を保護するのかを整理しておくことが重要です。特に、SSL/TLSがインターネット通信の暗号化に用いられ、WPA2が無線LANの暗号化に用いられることを区別すると、試験で適切な選択がしやすくなります。


タイトルとURLをコピーしました