問題
問62
金融システムの口座振替では、振替元の口座からの出金処理と振替先の口座への入金処理について、両方の処理が実行されるか、両方とも実行されないのどちらかであることを保証することによってデータベースの整合性を保っている。データベースに対するこのような一連の処理をトランザクションとして扱い、矛盾なく処理が完了したときに、データベースの更新内容を確定することを何というか。
- コミット
- スキーマ
- ロールフォワード
- ロック
[出典:ITパスポート試験 令和3年度 問62]
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正解
正解は「ア」です。
解説
コミット(Commit)とは、データベースにおいて一連の処理(トランザクション)が正常に完了した際に、その変更内容を確定する操作のことです。選択肢「ア」の「コミット」が適切です。
トランザクションは、データベースの整合性を保つために、処理の途中で異常が発生した場合に、すべての変更を取り消すことができる仕組みを持ちます。例えば、銀行の口座振替では、振替元の口座からの出金処理と振替先の口座への入金処理が完了することで初めてデータが正しく更新されます。この時点で「コミット」が実行され、データベースの更新が確定されます。
イ(スキーマ):
スキーマは、データベースの構造や設計を定義するものであり、トランザクションの確定とは関係ありません。
ウ(ロールフォワード):
ロールフォワードは、障害復旧時にログを適用してデータベースを最新の状態に戻す仕組みであり、通常のトランザクション処理とは異なります。
エ(ロック):
ロックは、複数のユーザーが同じデータを同時に変更しないように制御する仕組みであり、トランザクションの確定には直接関係しません。
難易度
普通
トランザクション処理を学習していれば理解しやすい問題ですが、スキーマやロールフォワードとの違いを明確に把握しておくことが重要です。
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用語補足
コミット:
トランザクションが正常に完了した際に、データベースの変更内容を確定する操作です。
トランザクション:
データベースにおける一連の処理をまとめて管理する概念であり、すべての処理が完了するか、すべて取り消されるかのいずれかを保証します。
対策
データベースのトランザクション処理の概念を理解し、コミットとロールバックの違いを明確に把握することが重要です。また、スキーマやロールフォワードなどのデータベース管理の用語との違いを整理しておくことで、試験でも適切な選択がしやすくなります。