問題
問35
ある製造業では、後工程から前工程への生産指示や、前工程から後工程への部品を引き渡す際の納品書として、部品の品番などを記録した電子式タグを用いる生産方式を採用している。サプライチェーンや内製におけるジャストインタイム生産方式の一つであるこのような生産方式として、最も適切なものはどれか。
- かんばん方式
- クラフト生産方式
- セル生産方式
- 見込み生産方式
[出典:ITパスポート試験 令和3年度 問35]
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正解
正解は「ア」です。
解説
かんばん方式は、ジャストインタイム生産方式の一種であり、生産の各工程間で必要な分だけ部品や材料を供給し、無駄な在庫を削減する仕組みです。選択肢「ア」の「かんばん方式」が正解です。
かんばん方式では、後工程が前工程に生産指示を出し、必要な部品や材料を供給する際に電子タグやカード(かんばん)を利用します。このタグには、品番や数量などの情報が記録されており、後工程で使用する分だけを前工程から調達する仕組みです。例えば、車の組み立て工場では、必要な部品が組み立てラインに届くタイミングで供給されることで、過剰生産を防ぎ、生産効率を向上させます。
イ(クラフト生産方式):
クラフト生産方式は、職人が手作業で製品を作る方式であり、ジャストインタイム生産方式とは異なります。
ウ(セル生産方式):
セル生産方式は、小規模な生産ユニット(セル)を設け、作業員が複数の工程を担当する生産方式です。ジャストインタイム生産方式の一部として活用されることもありますが、かんばん方式のような全体的な生産管理とは異なります。
エ(見込み生産方式):
見込み生産方式は、市場の需要を予測して製品を事前に生産する方式であり、ジャストインタイム生産方式とは対照的です。
難易度
普通
ジャストインタイム生産方式を理解していれば比較的容易に解答できる問題です。かんばん方式の具体的な仕組みを学んでいると、正しく選択することができます。
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用語補足
かんばん方式:
必要な部品や材料をタイミングよく供給し、無駄な在庫を削減する生産管理方式です。自動車業界などで広く採用されています。
ジャストインタイム生産方式:
必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産する方式であり、無駄を省き、効率的な生産を可能にする手法です。
対策
かんばん方式の仕組みを理解し、ジャストインタイム生産方式との関係を学ぶことが重要です。自動車産業などでどのように活用されているかの具体例を学ぶことで、試験での理解が深まります。