問題
問7
蓄積されている会計、販売、購買、顧客などの様々なデータを、迅速かつ効果的に検索、分析する機能をもち、経営者などの意思決定を支援することを目的としたものはどれか。
- BIツール
- POSシステム
- 電子ファイリングシステム
- ワークフローシステム
[出典:ITパスポート試験 令和2年度 問7]
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正解
正解は「ア」です。
解説
正解の「BIツール(Business Intelligenceツール)」は、企業内に蓄積された会計データ、販売記録、購買履歴、顧客情報などの膨大なデータを、迅速に分析・可視化して、経営者やマネージャーの意思決定を支援するソフトウェアです。
たとえば、売上の傾向をグラフで表示したり、地域別の利益を比較したりすることで、戦略的な判断がしやすくなります。日常生活の例でいうと、家計簿アプリが過去の支出をグラフ化して「今月は食費が多い」と教えてくれるような仕組みです。BIツールは、ただ情報を記録するのではなく、それを「どう活用するか」に重きを置いたツールであり、経営判断のスピードと質を向上させるために欠かせない存在です。
- イ(POSシステム):
POS(Point of Sale)システムは、店舗での販売時点で商品情報や売上を記録するシステムです。主に現場の業務効率化に使われ、意思決定支援を主目的としていません。 - ウ(電子ファイリングシステム):
電子ファイリングシステムは、文書や書類を電子的に保存・管理するシステムであり、検索性や保管性に優れていますが、データの分析や意思決定支援には直接関与しません。 - エ(ワークフローシステム):
ワークフローシステムは、業務の流れを自動化し、申請・承認といったプロセスを効率化するシステムです。これも意思決定支援というよりは業務の効率化に重点を置いています。
難易度
本問は、基本的なIT用語であるBIツールに関する理解を問うもので、IT初心者にとってはやや新しい概念かもしれませんが、選択肢をよく比較すれば消去法で正解にたどり着くことができます。そのため難易度は「やや易しい」と言えます。
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用語補足
BIツール:
BIツールは「Business Intelligence(ビジネスインテリジェンス)」の略で、企業が持つさまざまなデータを分析・可視化して、経営戦略や業務改善に役立てるためのソフトウェアです。例としては、Excelのピボットテーブルや、Tableau、Power BIなどが挙げられます。
POSシステム:
POS(Point of Sale)システムは、レジで商品を販売する際に、商品の情報(価格や在庫など)を即座に記録し、売上管理や在庫管理を支援するシステムです。コンビニやスーパーのレジが代表的な例です。
対策
BIツールはITパスポート試験で頻出の用語の一つです。POSやワークフローシステムとの違いを把握し、「何のために使うのか(目的)」を意識して覚えることが重要です。特に、「意思決定支援」「データ分析」というキーワードを軸に学習しましょう。