問題
問29
人間が行っていた定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットに代替させることによって、自動化や効率化を図る手段を表す用語として、最も適切なのはどれか。
- ROA
- RPA
- SFA
- SOA
[出典:ITパスポート試験 令和2年度 問29]
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正解
正解は「イ」です。
解説
正解の「RPA(Robotic Process Automation)」は、人間が行っていた定型的で繰り返しの多い事務作業をソフトウェアのロボットで自動化する技術です。例えば、エクセルへのデータ入力、請求書の処理、Webサイトからの情報取得など、手順が決まっていてルールに従って進められる業務をソフトウェアで自動的に実行することができます。
RPAの導入により、業務のスピードが上がるだけでなく、人為的なミスも減り、社員はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。身近な例で言えば、郵便物の仕分けを人ではなくロボットが代行するようなイメージです。近年では企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として多くの企業で導入が進んでおり、特に経理・人事・総務部門などで広く活用されています。
ア(ROA):
ROA(Return on Assets)は「総資産利益率」を意味し、企業の収益性を測るための財務指標です。業務自動化の手段とは直接関係ありません。
ウ(SFA):
SFA(Sales Force Automation)は営業支援システムのことを指し、営業活動の管理や効率化を支援するツールです。事務作業全般の自動化とは異なります。
エ(SOA):
SOA(Service Oriented Architecture)は、ソフトウェアの設計手法の1つで、機能をサービスとして分割して連携させる考え方です。RPAのような業務自動化を指すものではありません。
難易度
この問題は「RPA」という言葉の意味を知っていれば即答できるため、難易度は低めです。選択肢の中には似たような略語が含まれているため、ITに不慣れな人にはやや紛らわしく感じるかもしれませんが、用語の基本的な定義を覚えていれば正解しやすい問題です。
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用語補足
RPA(Robotic Process Automation):
人間がパソコン上で行うルーティンワーク(定型業務)を、ソフトウェアロボットが代行する仕組みです。例えば、データの転記や照合、定期的なレポート作成などが自動化されます。
SFA(Sales Force Automation):
営業活動を支援するためのシステムです。営業案件の進捗管理や顧客情報の蓄積、営業報告の簡素化などに使われ、営業の効率化を図ることができます。
対策
略語で表されるIT用語は多く出題されるため、「何の略か」「どのような分野で使われるか」「どんな機能か」をセットで覚えることが重要です。RPAは近年注目されている技術のため、ニュースや事例などから具体的な活用シーンを知っておくと理解が深まります。