問題
問11
あるレストランでは、受付時に来店した客の名前を来店客リストに記入し、座席案内時に来店客リストと空席状況の両方を参照している。この一連の業務をDFDで表現したものとして、最も適切なものはどれか。

[出典:ITパスポート試験 令和2年度 問11]
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正解
正解は「エ」です。
解説
正解は「エ」です。この問題は、業務の流れを正確にDFD(データフロー図)で表現できているかを問う問題です。
問題文では、「受付時に来店した客の名前を来店客リストに記入し、座席案内時に来店客リストと空席状況の両方を参照している」と記載されています。この業務フローから、まず「受付」は来店客の情報を受け取り、「来店客リスト」に登録します。次に「座席案内」は、「来店客リスト」と「空席状況」の2つのデータを参照して、顧客を案内します。 選択肢「エ」では、受付が来店客リストを作成し、座席案内が空席状況を参照しています。
また、座席案内は来店客リストからも情報を受け取るように表現されており、実際の業務の流れと一致しています。
このように、情報の入力と参照先の関係性が正しく示されているため、選択肢「エ」が最も適切なDFDです。 DFDの問題は、業務フローにおける「誰が」「何のデータを」「どのように扱っているか」を正確に読み解く力が求められます。例えば、レストランで名前を受付に伝えて、それが記録される。次にスタッフが空いている席を確認して案内する、という流れを想像すると理解しやすいでしょう。
ア(受付が来店客リストと空席状況を参照して座席案内):
受付がすべてのデータを参照して座席案内まで行っているように見えますが、実際には座席案内を行うのは別の処理(座席案内)であるべきです。
イ(受付が来店客リストを参照、座席案内が空席状況を参照):
座席案内の際に来店客リストを参照していないため、顧客情報を基にした案内ができず、業務の流れと一致しません。
ウ(受付が来店客リストと空席状況を参照し座席案内に渡す):
受付がすべてのデータを収集してから座席案内に渡す構造は、実際の業務フローよりも複雑で、役割分担が不明瞭になります。
難易度
この問題の難易度は「やや易しい」です。業務の流れを読み取り、DFDとして正確に表現する力が求められますが、問題文に具体的な業務内容(受付、座席案内、リスト記入など)が書かれており、想像しやすい場面設定となっています。DFDの基本的な構造を理解していれば、初心者でも十分に解ける問題です。
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用語補足
DFD(データフロー図):
DFDは、Data Flow Diagramの略で、業務やシステムの処理の流れを「データの流れ」で視覚的に表現する図です。業務の「誰が(プロセス)」「どんな情報を(データストア)」「どこからどこへ(データフロー)」という構造を理解するのに使います。レストランでの受付から案内の流れなど、実際の業務に当てはめて学ぶと理解しやすいです。
来店客リスト:
来店したお客さんの名前や人数などを記録する名簿や情報のことです。レストランなどで、受付のときに名前を書いてもらう帳簿がイメージしやすいです。DFD上では「データストア」として表現されます。
対策
DFDの問題では、実際の業務の流れをしっかりと理解した上で、それを図にどう表すかを考えることが重要です。業務フローを図に置き換える練習を繰り返し、プロセス・データストア・データフローの役割を明確にできるようにしておきましょう。過去問や例題で実践的な練習をするのが効果的です。