問題
問95
プロセッサに関する次の記述中のa、bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
「a」は「b」処理用に開発されたプロセッサである。CPUに内蔵されている場合も多いが、より高度な「b」処理を行う場合には、高性能な「a」を搭載した拡張ボードを用いることもある。

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問95]
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正解
正解は「イ」です。
解説
この問題では、「画像処理専用に開発されたプロセッサ」について問われています。正解となるのは「GPU(Graphics Processing Unit)」であり、「画像処理」を行うために特化されたプロセッサです。
GPUは本来、画像の描画や演算処理を高速に実行するために開発され、特に3Dグラフィックスや動画処理、ゲームなどで利用されます。一般のパソコンでも、CPUに内蔵された簡易的なGPU(内蔵GPU)が使われることが多いですが、動画編集やCAD、機械学習などの高度な処理を行う場合には、専用の高性能GPUを搭載した拡張ボード(グラフィックボード)を追加することがあります。
一方で「VGA(Video Graphics Array)」は、解像度や色の表現方式を定めた古いディスプレイインタフェース規格であり、プロセッサではありません。また「暗号化」はGPUの主目的ではなく、近年ではGPUで高速処理できることもありますが、問題文の文脈からは画像処理が正解です。
したがって、aに「GPU」、bに「画像」が入る「イ」が正解となります。
- ア(GPU・暗号化):
GPUは画像処理を主目的とするプロセッサであり、「暗号化」を主な目的とするものではありません。 - ウ(VGA・暗号化):
VGAは表示装置のインタフェース規格であり、プロセッサではありません。暗号化との関連性もありません。 - エ(VGA・画像):
VGAは画面表示の解像度や色数を定めた規格であり、画像処理を行うプロセッサではありません。
難易度
この問題は、GPUの基本的な役割と、画像処理との関係を理解していれば解ける問題です。「GPUは画像処理用のプロセッサである」という基本知識を問うものであり、IT初心者にも比較的やさしいレベルです。
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用語補足
GPU(Graphics Processing Unit):
画像処理に特化した演算装置で、ゲームや動画編集、AIの計算処理などで多用されます。並列処理が得意であり、近年では汎用計算(GPGPU)にも使われます。
VGA(Video Graphics Array):
IBMが策定したディスプレイ表示の標準規格で、640×480ドットの解像度が特徴です。現在はほとんど使われませんが、かつてはPCの表示出力の主流でした。
画像処理:
画像を解析したり、補正・圧縮・表示・認識などの加工を行う処理のことです。GPUによって高速に実行されることが多く、動画・静止画・AIなどに活用されます。
対策
GPUとCPUの役割の違い、VGAが規格であることなど、ハードウェアの基本的な知識を整理しておくことが重要です。プロセッサや入出力装置などの構成要素がどのような目的で使われるかを理解しておきましょう。