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ITパスポート試験 令和元年度 [問91] 過去問解説

問題

問91

ネットワークにおけるDNSの役割として、適切なものはどれか。

  • クライアントからのIPアドレス割当て要求に対し、プールされたIPアドレスの中から未使用のIPアドレスを割り当てる。
  • クライアントからのファイル転送要求を受け付け、クライアントへファイルを転送したり、クライアントからのファイルを受け取って保管したりする。
  • ドメイン名とIPアドレスの対応付けを行う。
  • メール受信者からの読出し要求に対して、メールサーバが受信したメールを転送する。

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問91]

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正解

正解は「」です。

解説

 DNS(Domain Name System)は、インターネットにおいて「www.example.com」のようなドメイン名と、通信に必要な「192.0.2.1」のようなIPアドレスを対応付ける仕組みです。ユーザーは通常、IPアドレスを直接使わず、ドメイン名を使ってWebサイトへアクセスします。そのため、DNSは電話帳のような役割を果たし、ドメイン名を入力したときにその名前に対応するIPアドレスを返すことで、通信を成立させています。

 本問で問われているのは「DNSの役割」として正しいものです。選択肢ウの「ドメイン名とIPアドレスの対応付けを行う」がDNSの本来の役割に当たります。

 例えば、私たちが「google.com」と入力すると、DNSはその名前に対応するIPアドレスを返し、目的のGoogleのサーバへ接続できるようにします。この仕組みがなければ、ユーザーはWebサイトへアクセスするたびにIPアドレスを覚える必要があり、非常に不便です。

 したがって、DNSの存在はインターネットの利便性を大きく向上させています。

  • ア(IPアドレスの割当て):
     IPアドレスの動的な割当てを行うのはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)であり、DNSの役割ではありません。
  • イ(ファイル転送):
     FTP(File Transfer Protocol)などのプロトコルが担う役割であり、DNSの機能ではありません。
  • エ(メールの転送):
     メールの送受信に関する処理はSMTPやIMAP、POPなどが担い、DNSは直接関与しません。

難易度

 この問題はDNSの基本的な役割を理解しているかを問う初歩的な内容です。DNSの説明はインターネットの基礎であり、ITの学習を始めたばかりの人でも学習しやすく、難易度は易しい部類に入ります。

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用語補足

DNS(Domain Name System):
 ドメイン名とIPアドレスの変換を行う仕組み。Webブラウザで「example.com」と入力するとDNSが対応するIPアドレスを返し、Webサイトに接続できるようにします。

IPアドレス:
 インターネット上の機器を識別するための番号。例:192.168.0.1

DHCP:
 ネットワークに接続する機器に対して、自動的にIPアドレスなどの設定を割り当てるプロトコルです。

FTP:
 ファイルをネットワーク上で転送するためのプロトコルです。ファイルのアップロードやダウンロードに利用されます。

対策

 ネットワークの基本構成や各プロトコルの役割を理解しておくことが重要です。DNS、DHCP、FTP、SMTPなどの主要な用語は、具体的な利用例と一緒に覚えることで記憶しやすくなります。図解や通信の流れを確認する学習方法がおすすめです。


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