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ITパスポート試験 令和元年度 [問83] 過去問解説

問題

問83

ファイルの階層構造に関する次の記述中のa,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。

階層型ファイルシステムにおいて,最上位の階層のディレクトリを 「a」 ディレクトリという。ファイルの指定方法として,カレントディレクトリを基点として目的のファイルまでのすべてのパスを記述する方法と,ルートディレクトリを基点として目的のファイルまでの全てのパスを記述する方法がある。ルートディレクトリを基点としたファイルの指定方法を 「b」 パス指定という。

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問83]

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正解

正解は「」です。

解説

 この問題は、ファイルシステムにおける「ルートディレクトリ」や「パス指定」の種類に関する基本的な知識を問う問題です。正解は「ウ:a=ルート、b=絶対」です。

 まず、階層型ファイルシステムにおいて最上位のディレクトリ「ルートディレクトリ」と呼ばれ、通常は「/(スラッシュ)」で表されます。このルートディレクトリはファイルシステムの出発点であり、そこからすべてのディレクトリやファイルがぶら下がっています。

 次にファイルパスの指定方法には「絶対パス」と「相対パス」の2種類があります。

  •  絶対パス:ルートディレクトリ(/)を起点にして目的のファイルやディレクトリまでのすべての経路を記述します。
  •  相対パス:カレントディレクトリ(現在の作業ディレクトリ)を起点としてファイルやディレクトリの位置を指定します。

 本問では、「ルートディレクトリを基点とした指定方法」を問うているため、「絶対パス」が適切です。 したがって、aに入る語は「ルート」、bに入る語は「絶対」となり、正解は「ウ」です。

  • ア(カレント, 絶対):
     絶対パスの起点はルートディレクトリであり、カレントディレクトリを起点とするのは相対パスです。
  • イ(カレント, 相対):
     bの「相対」は正しいですが、aはルートディレクトリを問われているため「カレント」は誤りです。
  • エ(ルート, 相対):
     ルートディレクトリを基点とした指定は「絶対パス」なので、「相対」は誤りです。

難易度

 本問はファイル構造とパス指定の基本的な知識を問うもので、IT初心者でも理解できる内容です。選択肢も明確に2軸で整理されており、用語を正確に覚えていれば容易に正答できます。難易度は「易しい」です。

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用語補足

ルートディレクトリ:
 階層型ファイル構造における最上位のディレクトリで、UNIX系では「/(スラッシュ)」で表されます。すべてのディレクトリとファイルはこのルートの下に存在します。

絶対パス:
 ルートディレクトリを起点にして、目的のファイルまでのパス全体を指定する方法です。例:/home/user/document.txt

相対パス:
 現在の作業ディレクトリ(カレントディレクトリ)から見た目的ファイルの位置を示すパスです。例:../images/pic.jpg

対策

 ファイルパスの指定方法(絶対パス・相対パス)とディレクトリ構造(ルート、カレント)に関する基本用語をしっかり区別して覚えることが重要です。OSやファイル操作の演習を通して、実際にパス指定を行ってみると理解が深まります。


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