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ITパスポート試験 令和元年度 [問82] 過去問解説

問題

問82

次の体系をもつ電話番号において、80億個の番号を創出したい。番号の最低限必要な桁数は幾つか。ここで、桁数には“020”を含むこととする。

  • 11
  • 12
  • 13
  • 14

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問82]

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正解

正解は「」です。

解説

 本問は、与えられた制約のもとで、何桁の番号を用いれば80億個の番号を作れるかを求める問題です。

 まず前提として「最初の3桁は ‘020’ に固定」とあるため、組合せに関与するのはその後の桁数です。つまり残りの桁数で80億通り以上の番号を生成する必要があります。

 各桁に指定できる数字は「0~9」の10種類なので、n桁あれば10^n通りの番号が作れます。

 80億 = 8,000,000,000 = 8 × 10^9 より、「10^n ≧ 8×10^9」となる最小のnを求めればよいです。  計算してみると:

  • 10^9 = 1,000,000,000 → 10億通り  
  • 10^8 = 100,000,000 → 1億通り  

なので、n = 9以上必要です。つまり、「’020′ + 9桁」=12桁が必要になります。

 したがって、最小桁数は 3(先頭の”020″)+ 9(自由な桁)= 13桁です。

 以上より、正解は「ウ:13」です。

  • ア(11):
     10^8 = 1億、10^9 = 10億なので、’020′ + 8桁では最大でも10億通りしか作れず、80億には届きません。
  • イ(12):
     ’020′ + 9桁で10^9 = 10億通りですが、80億必要なので不足です。桁数が1つ足りません。
  • エ(14):
     ’020′ + 11桁で10^11 = 1兆通りと十分すぎる桁数ですが、最低限の桁数としては過剰です。

難易度

 この問題は指数計算(10のn乗)に基づいた桁数と組合せ数の関係を理解できるかを問うものです。数学的な計算に慣れていないと少し戸惑う可能性がありますが、基本的な指数計算ができれば対応可能です。難易度は「やや難しい~普通程度」です。

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用語補足

桁数:
 数値や番号などの構成要素となる数字の個数を指します。電話番号やID番号では桁数が多いほど、より多くの組合せが可能になります。

10のべき乗:
 10をn回掛けた数のこと。たとえば10の3乗は1,000。桁数によって指数的に数が増加することを表す計算方法です。

組合せ数:
 ある要素の中から取りうる全パターンの数を示します。たとえば10種類の数字から4桁の番号を作る場合、10^4 = 10,000通りの組合せが考えられます。

対策

 桁数と組合せ数の関係は、パスワード設計やID発行、IPアドレス設計など多くの場面で問われます。10進数や2進数の桁数と可能な通り数(10のn乗、2のn乗)を計算できるよう練習しておくと、本問のような問題にも対応できます。


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