問題
問74
サーバ仮想化の特長として、適切なものはどれか。
- 1台のコンピュータを複数台のサーバであるかのように動作させることができるので、物理的資源を需要に応じて柔軟に配分することができる。
- コンピュータの機能をもったブレードを必要な数だけ筐体に差し込んでサーバを構成するので、柔軟に台数を増減することができる。
- サーバを構成するコンピュータを他のサーバと接続せずに利用するので、セキュリティを向上させることができる。
- サーバを構成する複数のコンピュータが同じ処理を実行して処理結果を照合するので、信頼性を向上させることができる。
[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問74]
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正解
正解は「ア」です。
解説
正解は「ア」です。サーバ仮想化とは、1台の物理サーバ上に複数の仮想的なサーバ(仮想マシン)を作成し、それぞれを独立したサーバのように動作させる技術です。これにより、CPUやメモリなどの物理リソースを利用状況に応じて柔軟に割り当てたり、負荷分散を行ったりすることが可能になります。
物理的に1台のコンピュータで複数のサーバを稼働させることができるため、ハードウェアの有効活用やコスト削減、運用効率の向上など多くのメリットがあります。
たとえば、業務時間中は業務アプリ用の仮想サーバにリソースを多く割り当て、夜間にはバッチ処理用に割り当て直すというような使い方ができます。
イ(ブレードを必要な数だけ差し込んで…):
これは「ブレードサーバ」に関する説明であり、サーバ仮想化とは異なる物理構成の特徴です。
ウ(他のサーバと接続せずに…):
サーバ仮想化の特徴ではなく、セキュリティ目的の物理的隔離の説明に近く、仮想化のメリットとは言えません。
エ(同じ処理を実行して照合する…):
これは「フォールトトレラントシステム」や「冗長構成」に関する記述で、仮想化そのものの特徴ではありません。
難易度
この問題は、サーバ仮想化の基本的な特徴についての理解を問うものであり、IT初心者でも学習済みであれば比較的容易に解答可能です。他の選択肢も関連分野の用語で構成されていますが、それぞれ仮想化とは異なる特徴を述べているため、消去法でも正解にたどり着きやすいです。
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用語補足
サーバ仮想化:
1台の物理サーバ上に複数の仮想マシンを稼働させ、それぞれを独立したサーバのように扱える技術。効率的なリソース配分が可能になります。
ブレードサーバ:
薄型のサーバ(ブレード)を筐体に差し込んで使用するサーバ形態で、物理的な拡張性が特徴です。
冗長構成:
同一の機能をもつ装置やシステムを複数用意して、故障時に切り替えて運用を継続できるようにする仕組みです。
対策
サーバ仮想化と物理サーバ構成、冗長化やブレードサーバとの違いを整理して理解しておくことが大切です。仮想化の目的や利点(効率化、コスト削減、柔軟な運用)が問われることが多いため、基礎から具体的な活用例まで確認しておくと効果的です。