問題
問72
3人の候補者の中から兼任も許す方法で委員長と書記を1名ずつ選ぶ場合、3人の中から委員長1名の選び方が3通りで、3人の中から書記1名の選び方が3通りであるので、委員長と書記の選び方は全部で9通りある。5人の候補者の中から兼任も許す方法で委員長と書記を1名ずつ選ぶ場合、選び方は何通りあるか。
- 5
- 10
- 20
- 25
[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問72]
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正解
正解は「エ」です。
解説
この問題は「重複を許す順列(選択の順番があり、同じ人を繰り返し選んでもよい)」に関する計算問題です。
兼任が許されているため、委員長と書記に同じ人物が選ばれても構いません。
したがって、候補者が5人いる場合、それぞれの役職に対して5人の誰でも選べるため、委員長の選び方が5通り、書記の選び方も5通りあります。
よって、全体の選び方は「5×5=25通り」となります。
同様に、問題文中の「3人の候補者から委員長と書記を選ぶ場合に9通り」という説明も「3×3=9」となっており、これは兼任可能な組合せであることの例示です。
このように、「重複を許す2つの役職選び」の問題は、単純に人数を二乗することで求められるため、計算が苦手な方でも比較的簡単に正解できます。
ア(5):
これは「委員長か書記どちらか一方だけを選ぶ」場合の数と誤認している可能性があります。
イ(10):
おそらく「重複しない場合」の選び方(5×2)と混同していますが、今回は兼任が可能です。
ウ(20):
5人の中から1人を選び、次に4人の中から選ぶ「重複なしの順列」を想定した誤りです。
難易度
この問題は中学校や高校初級レベルの組合せ・順列に関する基本的な知識があれば簡単に解ける問題です。兼任可という条件を見落とさずに読み取ることがポイントで、計算自体は「5×5」と非常に単純です。そのため、難易度は低めです。
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用語補足
順列:
順番を考慮して並べる組合せの方法です。「A→B」と「B→A」は異なるとみなします。
重複順列:
同じ要素を繰り返し使って並べる順列のことで、n個の要素をr個選ぶときは「n^r」で表されます。
組合せ:
順番を考えずに選ぶ方法です。「AとB」は「BとA」と同じとみなされます。
対策
順列や組合せの基本的な考え方を理解し、問題文の条件(兼任可・不可、順番を考えるか否か)をしっかり読み取る練習をしておくことが重要です。特にITパスポートではこの種の論理的な計算問題が出題されるため、簡単な数字を使った例で慣れておくとよいでしょう。