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ITパスポート試験 令和元年度 [問65] 過去問解説

問題

問65

NATに関する次の記述中のa,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。

NATは、職場や家庭のLANをインターネットへ接続するときによく利用され、「a」「b」を相互に変換する。

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問65]

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正解

正解は「」です。

解説

 NAT(Network Address Translation:ネットワークアドレス変換)は、家庭や企業のLAN(ローカルエリアネットワーク)内で使用されている「プライベートIPアドレス」と、インターネットで使用する「グローバルIPアドレス」とを相互に変換する技術です。

 インターネットではグローバルIPアドレスが必要ですが、各端末に一つずつ割り当てるとアドレスが不足します。そこでLAN内部ではプライベートIPアドレスを使い、外部と通信する際にルータなどでグローバルIPに変換します

 これにより、少ないグローバルIPで多くの端末が外部通信できるようになります。選択肢イの「プライベートIPアドレス」と「グローバルIPアドレス」の組合せはNATの基本的な働きに該当するため、正解です。他の選択肢にあるMACアドレスやホスト名はNATの変換対象とは異なります。

ア(プライベートIPアドレス/MACアドレス):
 MACアドレスは物理アドレスであり、NATではIPアドレスの変換を行うため、この組合せは不適切です。
ウ(ホスト名/MACアドレス):
 ホスト名やMACアドレスはNATの処理対象とはならず、名前解決やローカル通信で使われます。
エ(ホスト名/グローバルIPアドレス):
 ホスト名の解決にはDNSが使われ、NATとは別の仕組みです。

難易度

 この問題はNATの基本的な仕組みと変換対象を問うもので、ネットワークの基礎知識があれば比較的易しく解ける問題です。NATという用語に馴染みがあれば、初心者でも直感的に正解しやすいレベルであり、ネットワークの代表的な仕組みの一つとしてよく出題されます。

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用語補足

NAT(ネットワークアドレス変換):
 ローカルネットワークのIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する技術です。ルータがその変換を担い、複数の端末が1つのグローバルIPでインターネットにアクセスできるようにします。

プライベートIPアドレス:
 家庭や企業内のLANで使用するためのIPアドレスで、インターネットでは直接使用できません。例:192.168.x.x や 10.x.x.x。

グローバルIPアドレス:
 インターネット上で唯一の存在として利用されるIPアドレスで、全世界で重複しないよう管理されています。

対策

 NATの基本的な機能を図解などで確認し、「どのアドレスとどのアドレスを変換するか」を明確に覚えることが重要です。IPアドレスの種類(プライベートとグローバル)を区別できるようにし、NATとDNSの違いも整理しておくと、混同を防げます。


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