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ITパスポート試験 令和元年度 [問60] 過去問解説

問題

問60

コンピュータの記憶階層におけるキャッシュメモリ,主記憶及び補助記憶と,それぞれに用いられる記憶装置の組合せとして,適切なものはどれか。

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問60]

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正解

正解は「」です。

解説

 本問はコンピュータにおける記憶装置の階層構造に関する理解を問うものです。キャッシュメモリには高速でアクセス可能SRAM(Static RAM)が用いられます。主記憶には比較的高速かつ大容量DRAM(Dynamic RAM)、補助記憶にはより大容量で非揮発性SSD(Solid State Drive)が使われることが多く、選択肢の中でこの構成に当てはまるのは「ウ:SRAM / DRAM / SSD」です。

 この構造は、情報をできるだけ速く処理するために、アクセス頻度の高い情報は上位の高速な記憶装置に保持し、アクセス頻度の低い情報は下位の大容量記憶装置に保存するという「記憶階層(メモリーヒエラルキー)」の考えに基づいています。

 これを日常生活に例えるなら、必要な物をポケット(キャッシュ)に、頻繁に使う物をかばん(主記憶)に、あまり使わない物をロッカー(補助記憶)に入れておくようなものです。

ア(DRAM / HDD / DVD):
 キャッシュメモリにDRAMを使用するのは不適切です。また、DVDは補助記憶としては読み書きの速度や利便性の点で現代の主流ではありません。
イ(DRAM / SSD / SRAM):
 主記憶にSSD、補助記憶にSRAMという順番は逆であり、実際の構成に合致していません。
エ(SRAM / HDD / DRAM):
 補助記憶にDRAMを用いるのは不適切です。DRAMは揮発性であり補助記憶としては使えません。

難易度

 本問はIT初心者にとってはやや難易度が高く感じられる可能性がありますが、記憶装置の階層構造と各装置の特性(速度・容量・揮発性)を基本的に理解していれば正解できます。受験対策としては必須の基礎知識です。

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用語補足

SRAM:
 Static RAMの略で、キャッシュメモリなど高速アクセスが求められる場面で用いられる揮発性メモリです。DRAMに比べて高価ですが高速です。

DRAM:
 Dynamic RAMの略で、主記憶として多く用いられるメモリです。定期的なリフレッシュが必要ですが、SRAMよりも大容量で安価です。

SSD:
 Solid State Driveの略で、HDDよりも高速かつ静音で、現在の補助記憶装置として主流です。フラッシュメモリを用いてデータを保持します。

対策

 記憶装置にはそれぞれ特性(速度、容量、揮発性)があるため、それを整理して覚えることが重要です。キャッシュ・主記憶・補助記憶の順で速度とコストが異なる点に注目し、実際のPC構成例と結びつけて学習すると理解が深まります。


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