問題
問57
サーバの仮想化技術において、あるハードウェアで稼働している仮想化されたサーバを停止することなく別のハードウェアに移動させ、移動前の状態から引き続きサーバの処理を継続させる技術を何と呼ぶか。
- ストリーミング
- デジタルサイネージ
- プラグアンドプレイ
- ライブマイグレーション
[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問57]
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正解
正解は「エ」です。
解説
サーバの仮想化技術では、物理的なサーバの上に複数の仮想サーバ(仮想マシン)を構築して効率的に運用することが一般的です。その際、システムの保守や負荷分散などの目的で、仮想サーバを停止せずに別の物理サーバに移動させる技術を「ライブマイグレーション(Live Migration)」といいます。
ライブマイグレーションは、仮想サーバの稼働状態を維持しながらメモリや状態を別のハードウェアにリアルタイムで転送することで、利用者にサービスの停止を意識させることなくシステムの柔軟な運用を実現できます。
例えば、メンテナンスが必要なハードウェアから、別の稼働中のハードウェアに仮想マシンをシームレスに移すことで、システム停止なしに保守ができるのです。これは、クラウド環境や大規模なサーバ群の安定運用において非常に重要な技術です。
ア(ストリーミング):
映像や音声データなどを逐次転送しながら再生する技術であり、サーバ移動や仮想化とは関係ありません。
イ(デジタルサイネージ):
電子的な表示装置を用いた広告・情報配信技術で、仮想化やサーバ移動とは無関係です。
ウ(プラグアンドプレイ):
機器を接続すると自動的に認識・設定される技術であり、仮想マシンの移動とは異なります。
難易度
この問題は仮想化技術における基礎的な用語の理解を問う内容であり、仮想サーバの移動に関する代表的な用語である「ライブマイグレーション」を知っていれば容易に解答できます。ITインフラや仮想環境に触れた経験があると正答しやすい問題です。
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用語補足
ライブマイグレーション:
仮想マシンを停止することなく、別の物理サーバに移動させる技術で、サービスの継続性やメンテナンスの柔軟性を向上させます。
仮想化:
一つの物理マシン上に複数の仮想マシンを構成し、独立した環境を構築する技術。リソースの有効活用や運用の柔軟性を目的とします。
プラグアンドプレイ:
周辺機器を接続するだけで、自動的に認識・設定が行われる機能。ユーザーの設定作業を省略できます。
対策
仮想化技術に関連する基本用語を押さえておくことが重要です。「ライブマイグレーション」や「仮想マシン」「ホストOS」「ゲストOS」などの意味をしっかり整理しておきましょう。図解を使った学習や、クラウド環境での実例を読むと理解が深まります。