問題
問42
システム開発において使用するアローダイアグラムの説明として、適切なものはどれか。
- 業務のデータの流れを表した図である。
- 作業の関連をネットワークで表した図である。
- 作業を縦軸にとって、作業の所要期間を横棒で表した図である。
- ソフトウェアのデータ間の関係を表した図である。
[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問42]
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正解
正解は「イ」です。
解説
アローダイアグラムとは、プロジェクトの工程や作業の流れを「作業の関係性」に注目して表現したネットワーク図の一種です。各作業を矢印(アロー)で表し、それらのつながりから全体のスケジュールや所要時間を把握できるようにします。矢印で作業を示し、ノード(円など)で作業の開始・終了を表現することで、作業の前後関係が視覚的に分かります。
このため、選択肢イ「作業の関連をネットワークで表した図である」が正解となります。日常の例でいえば、引っ越しの準備において「荷物を詰める前に箱を買う」など、作業の順番や依存関係を整理しておくのに役立ちます。
一方、選択肢アはデータフロー図(DFD)の説明に近く、選択肢ウはガントチャート、選択肢エはER図(エンティティ関連図)の説明となっており、いずれもアローダイアグラムの定義とは異なります。
ア(業務のデータの流れ…):
これはデータフロー図(DFD)に該当し、アローダイアグラムではありません。
ウ(作業を縦軸にとって…):
これはガントチャートの説明であり、作業のスケジュール可視化に用いられる図です。
エ(ソフトウェアのデータ…):
これはER図(エンティティ関連図)に近い内容で、アローダイアグラムとは無関係です。
難易度
この問題は、図の種類とその説明を正確に覚えているかを問う典型的な用語問題です。各種図(ガントチャート、DFD、ER図など)の役割を理解していれば比較的容易に解ける内容のため、IT初学者でも対策がしやすい問題といえます。
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用語補足
アローダイアグラム:
プロジェクト管理で使われる図で、作業の順序や依存関係をネットワーク図として表現します。作業を矢印で、イベントをノードで示します。
ガントチャート:
作業の期間と進捗を視覚的に表す棒グラフ形式の図。スケジュール管理に活用されます。
データフロー図(DFD):
システム内のデータの流れや処理を表す図で、業務分析や設計工程で使われます。
対策
図に関する問題は出題頻度が高いため、アローダイアグラム、ガントチャート、DFD、ER図などの基本図式の特徴を比較しながら覚えると効果的です。図の構成要素や使われる場面を例示とセットで覚えると記憶が定着しやすくなります。