問題
問37
内部統制におけるモニタリングの説明として、適切なものはどれか。
- 内部統制が有効に働いていることを継続的に評価するプロセス
- 内部統制に関わる法令その他の規範の遵守を促進するプロセス
- 内部統制の体制を構築するプロセス
- 内部統制を阻害するリスクを分析するプロセス
[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問37]
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正解
正解は「ア」です。
解説
内部統制における「モニタリング」とは、企業内部の業務が適切に統制されているかどうかを継続的に評価し、問題があれば是正を図るプロセスです。これは内部統制の構成要素の一つであり、他の内部統制活動(リスク評価、統制活動など)を定期的にチェックし、効果的に機能しているかを確認する役割を果たします。
選択肢「ア」は、モニタリングの定義に一致しており、適切な選択肢です。これにより、企業は統制の不備や逸脱を早期に発見し、改善措置を講じることができます。
一方で、選択肢「イ」は法令遵守の推進に関するもので、内部統制の中でも「統制環境」や「統制活動」に該当します。「ウ」は体制の構築段階、「エ」はリスク評価段階に相当し、モニタリングとは異なります。
イ(法令その他の規範の遵守…):
これは内部統制の目的の一部ですが、「モニタリング」の定義ではなく「統制活動」や「統制環境」に関連します。
ウ(内部統制の体制を構築する…):
体制を「構築」する段階はモニタリングではなく、初期設計や導入フェーズに該当します。
エ(リスクを分析するプロセス):
リスク評価の説明であり、モニタリングとは別のプロセスです。
難易度
この問題は、内部統制に関する基本的な用語の理解を問う問題であり、内部統制の5つの構成要素(統制環境、リスク評価、統制活動、情報と伝達、モニタリング)を学習していれば確実に正解できる内容です。初学者にとっても、やや易しめの問題といえます。
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用語補足
内部統制:
企業の業務が適切に運用されるように、経営者が仕組みとして整備・運用する制度。目的は法令順守、業務の有効性、資産保全など。
モニタリング:
内部統制の仕組みが有効に機能しているかを継続的に確認・評価するプロセス。定期的な監査やレビューがこれに含まれます。
リスク評価:
組織にとってリスクとなる事象を識別・分析し、リスクに対応するための優先順位をつけるプロセスです。
対策
内部統制の5つの構成要素を覚えることがこの問題の攻略ポイントです。それぞれの役割と目的を理解し、用語を単独で覚えるのではなく、業務フローの中でどの場面で使われるかを意識して学ぶと効果的です。