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ITパスポート試験 令和元年度 [問33] 過去問解説

問題

問33

RPA(Robotic Process Automation)の事例として、最も適切なものはどれか。

  • 高度で非定型な判断だけを人間の代わりに自動で行うソフトウェアが、求人サイトにエントリーされたデータから採用候補者を選定する。
  • 人間の形をしたロボットが、銀行の窓口での接客など非定型な業務を自動で行う。
  • ルール化された定型的な操作を人間の代わりに自動で行うソフトウェアが、インターネットで受け付けた注文データを配送システムに転記する。
  • ロボットが、工場の製造現場で組立てなどの定型的な作業を人間の代わりに自動で行う。

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問33]

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正解

正解は「」です。

解説

 RPA(Robotic Process Automation)は、主に定型的で繰り返しの多い業務プロセスをソフトウェアロボットが人間の代わりに自動で処理する技術です。これにより、業務の効率化や人為的ミスの削減が図られます。

 正解の選択肢ウでは、「ルール化された定型的な操作を人間の代わりに自動で行うソフトウェアが、インターネットで受け付けた注文データを配送システムに転記する」とあり、これはまさにRPAの典型例です。

 一方、非定型で判断を必要とする業務はAIの領域であり、RPAの適用対象ではありません。また、ロボットが物理的な作業をする工場のような事例はRPAではなく、いわゆる産業用ロボットの範疇です。このように、ソフトウェアによる自動化の範囲が明確に定義されている点を理解しておくことが重要です。

ア(高度で非定型な判断…):
 判断を伴う非定型業務はRPAではなくAIの領域です。RPAはルールに基づく定型業務の自動化が対象です。

イ(人間の形をしたロボットが…):
 人間のようなロボットが接客を行うのは物理的な作業やAIによる対話システムの例であり、RPAの範囲外です。

エ(ロボットが工場で組立作業を…):
 物理的な作業を行うのは産業用ロボットであり、ソフトウェアによるRPAとは異なります。

難易度

 この問題はRPAの定義と適用範囲を正しく理解していれば容易に解ける基本的な問題です。RPAが「定型的・ルールベースの操作をソフトウェアで自動化する」という本質を押さえていれば迷うことはありません。したがって難易度は「易しい」と評価できます。

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用語補足

RPA:
 Robotic Process Automationの略で、定型的な事務作業などをソフトウェアが人間の代わりに実行する技術です。例としては、データ入力や伝票の転記作業などがあります。

定型業務:
 作業手順が明確に定まっており、繰り返し実行される業務のこと。RPAはこのような業務に向いています。

AI(人工知能):
 非定型な業務や判断、予測などを行う技術。画像認識や自然言語処理、推論などを用いた複雑なタスクの自動化に利用されます。

対策

 RPAとAI、IoT、ロボティクスなどの関連用語を明確に区別して覚えることが重要です。特にRPAは「定型業務の自動化」という特性を正確に押さえることがポイントです。事例ベースで覚えると、試験本番での判断がしやすくなります。


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