問題
問31
RFIDの活用によって可能となる事柄として、適切なものはどれか。
- 移動しているタクシーの現在位置をリアルタイムで把握する。
- インターネット販売などで情報を暗号化して通信の安全性を確保する。
- 入館時に指紋や虹彩といった身体的特徴を識別して個人を認証する。
- 本の貸出時や返却の際に複数の本を一度にまとめて処理する。
[出典：ITパスポート試験 令和元年度 問31]
スポンサーリンク
正解
正解は「エ」です。
解説
RFID（Radio Frequency Identification）は、無線通信によって非接触でデータを読み書きできる技術です。主にタグ（ICチップ）とリーダーで構成され、物流・在庫管理・図書館業務などで幅広く活用されています。
本問で問われているのは「RFIDの活用例」であり、正解である選択肢エの「本の貸出時や返却の際に複数の本を一度にまとめて処理する」は、RFIDの特長である“非接触かつ複数同時読み取り”の利点を活かした代表的な活用事例です。
一方、GPSによる位置情報の取得（ア）、インターネット通信の暗号化（イ）、生体認証（ウ）はいずれもRFIDとは異なる技術の活用であり、誤りとなります。
ア(移動しているタクシーの現在位置…):
GPSや位置情報サービスの技術であり、RFIDでは位置情報のリアルタイム追跡は通常行いません。
イ(インターネット販売などで情報を暗号化…):
暗号化通信はSSL/TLSなどの技術で実現されるもので、RFIDの用途とは異なります。
ウ(入館時に指紋や虹彩…):
これは生体認証の技術に該当し、RFIDとは別分野の技術です。
難易度
本問はRFIDの特徴と代表的な利用事例を正しく理解していれば比較的容易に正答できる問題です。選択肢の中には他の有名な技術（GPS、生体認証）が含まれており、混同しやすい点には注意が必要です。そのため、IT初学者にとっては「やや易しい」問題に分類できます。
スポンサーリンク
用語補足
RFID（無線ICタグ）：
無線でID情報を読み取る技術で、非接触で情報の取得が可能です。物流・図書館・入退場管理などに広く使われています。
非接触読み取り：
リーダーが近距離のタグに触れずにデータを読み取る仕組み。バーコードよりも効率的で、複数同時読み取りも可能です。
対策
RFIDに関しては、その定義・特徴・具体的な活用事例（物流、棚卸、図書館、倉庫管理など）をセットで覚えるのが効果的です。また、バーコードとの違い（読み取り速度、同時読み取り、非接触性など）も整理しておくと、応用問題にも対応できます。
