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ITパスポート試験 令和元年度 [問26] 過去問解説

問題

問26

製品Aの生産計画量、部品Bの総所要量及び在庫量が表のとおりであるとき、第2週における部品Bの発注量は何個か。


【条件】
・製品Aの生産リードタイム(着手から完成までの期間)は無視する。
・製品Aを1個生産するためには部品Bが2個必要であり、部品Bは製品Aの生産以外には使われない。
・部品Bの発注は、各週の生産終了後に行い、翌週の生産開始までに入荷する。
・部品Bの安全在庫は、当該週の部品Bの総所要量の25%とする。
・部品Bの第1週の生産開始前の在庫量を100個とする。

  • 30
  • 40
  • 60
  • 80

[出典:ITパスポート試験 令和元年度 問26]

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正解

正解は「」です。

解説

 第2週における部品Bの発注量を求めるには、次週(第3週)の生産に必要な総所要量と安全在庫を考慮する必要があります。第3週の製品Aの生産量は20個で、部品Bは1個の製品Aを作るのに2個必要です。

 したがって、部品Bの総所要量は20×2=40個です。また、安全在庫はこの総所要量の25%なので、40×0.25=10個です。  

 よって、必要な部品Bの在庫は40+10=50個となります。 第2週の生産終了後に部品Bの在庫はどれだけ残っているかを考えると、第2週の所要量80個に対して、「第1週終了後の在庫は20個」+「第1週末に発注した80個」=100個です。

 100個使って80個使われたので、第2週終了時の在庫は100-80=20個です。  

 したがって、50個必要で、手持ち在庫が20個あるので、発注すべき量は50-20=30個となります。

イ(40):
 第3週の総所要量40個だけを発注量とした場合で、安全在庫分10個が不足しています。

ウ(60):
 50個必要なところに既に20個在庫があるのに、60個発注すると過剰在庫になります。

エ(80):
 第2週の所要量と同じ数字で計算している可能性があり、条件を読み違えた誤答です。

難易度

 計算手順自体は複雑ではありませんが、安全在庫の考慮や在庫の更新など、複数の条件を整理しながら段階的に処理していく力が求められるため、計算に慣れていない方にはやや難しく感じられるかもしれません。難易度は中程度です。

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用語補足

総所要量:
 生産に必要な部品や材料の合計数です。たとえば1個の製品を作るのに部品が2個必要なら、生産数×2が総所要量となります。

安全在庫:
 需要や供給の変動に備えて、あらかじめ多めに確保しておく在庫のことです。安全率を掛けて算出するのが一般的です。

対策

 この問題のように、在庫管理や資材所要量計画(MRP)に関する計算は出題頻度が高いです。総所要量、安全在庫、発注量の関係を整理し、必要な手順を段階的に追って正確に処理できる練習をしておくことが有効です。


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