問題
問98
次のうち、オペレーティングシステム(OS)の主な役割として最も適切なものはどれか。
- ドキュメントのレイアウトを変更する
- グラフの色を変更する
- コンピュータの資源を管理し、アプリケーションの実行を制御する
- 電源を長時間保持する
正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ:コンピュータの資源を管理し、アプリケーションの実行を制御する」です。オペレーティングシステム(OS)の主な役割は、パソコンやスマートフォンなどのハードウェア資源(CPU、メモリ、ストレージ、周辺機器など)を効率よく管理し、複数のアプリケーションが同時に動作するように制御することです。
たとえば、メモリがどのアプリにどれだけ使われるかを調整したり、プリンタやディスプレイなどの外部機器とアプリがうまくやり取りできるようにしたりする役割を担っています。
日常の例でいえば、OSは「交通整理員」のような存在です。多数の車(=アプリケーション)や交差点(=資源)がある道路(=コンピュータ)を安全かつスムーズに流すために、適切なタイミングで信号を変えたり誘導したりするのがOSの役割です。もしこの役割がなければ、アプリ同士が資源の取り合いをしてコンピュータがフリーズしたり、効率が悪くなったりします。 また、OSはアプリケーションの実行そのものを制御しており、プログラムが起動したり終了したりする際には必ずOSを通じて制御が行われます。
このように、OSは利用者が意識せずとも常に裏側で働いている「縁の下の力持ち」です。そのため、OSの役割を正確に理解することは、情報技術の基礎を学ぶ上で非常に重要です。
難易度
この問題は「OSの基本的な役割」を問うものであり、IT初学者にとって基礎的な知識が求められます。選択肢の中にはアプリケーションの機能やハードウェアに関する内容も含まれているため、それとOSの役割を区別できるかどうかがポイントになります。OSの定義をしっかり理解していれば容易に正解できる問題であり、難易度は「易しい」です。
用語補足
オペレーティングシステム(OS):
OSは、アプリケーションソフトウェアとハードウェアの間に位置するソフトウェアで、コンピュータ全体の動作を管理します。例えば、WindowsやmacOS、Linux、AndroidなどがOSです。
リソース管理:
CPUの使用状況、メモリの割り当て、ディスクの読み書きなど、コンピュータの限られた資源(リソース)を効率よく使うために、OSが調整・管理する仕組みです。リソースを公平に配分することで複数のアプリが同時に動作可能になります。
アプリケーションソフトウェア:
文書作成、表計算、画像編集など、特定の用途のために使うソフトです。OSの上で動作します。OSが無ければアプリは機能しません。
対策
OSの役割は、ITパスポート試験の頻出ポイントです。アプリケーションの操作とOSの管理機能を混同しないように、両者の役割の違いをしっかり区別して覚えておくことが重要です。特に、リソース管理、ユーザーインターフェース、アプリ実行の制御など、OSが担う基本的な機能を図や例で理解すると効果的です。