問題
問55
次の表は、3種類のネットワーク機器の用途と通信速度を示している。最も高速な通信が可能な機器はどれか。
機器 | 用途 | 通信速度(Mbps) |
---|---|---|
スイッチ | 機器間の通信を中継 | 1000 |
ルータ | 異なるネットワークを接続 | 100 |
ハブ | データを全端末に送信 | 10 |
- スイッチ
- ルータ
- ハブ
- 全て同じ
正解
正解は「ア」です。
解説
正解は「スイッチ」です。スイッチは、複数のネットワーク機器を接続し、それぞれの通信を効率よく中継する機器です。表にあるように通信速度は1000Mbps(1Gbps)と高速で、同じネットワーク内でのデータ転送を迅速に行えます。スイッチは、送信先の機器にのみデータを送るため、ネットワークの無駄な負荷を減らし高速通信が可能となります。
これに対し、ルータは異なるネットワーク間を接続する機器で、通信速度は100Mbpsとスイッチより遅くなることが多いです。ルータはIPアドレスを使ってルーティングを行うため、処理に時間がかかる部分もあります。また、ハブは全ての接続機器にデータを送信するため、ネットワークの混雑が起きやすく、通信速度は10Mbpsと最も遅いです。ハブは古い技術であり、現在はスイッチが主流となっています。
日常の例で言うと、スイッチは郵便物を届ける時に宛先ごとに配達する宅配便のようなもので、ルータは異なる地域間の交通整理をする交通信号のような役割、ハブは全員に同じ手紙を一斉配布するようなイメージです。このように、通信速度の速さはスイッチが最も優れているため、正解となります。
- イ(ルータ):
ルータは異なるネットワークを接続するための機器で、表の通り通信速度は100Mbpsとスイッチより遅いため最も高速ではありません。 - ウ(ハブ):
ハブは全ての機器にデータを送る古い機器で、通信速度は10Mbpsと最も遅く、効率も悪いため高速通信には適しません。 - エ(全て同じ):
表に示された通信速度が異なるため、全て同じというのは誤りです。機器ごとに性能が異なります。
難易度
この問題はネットワーク機器の基本的な役割と性能の違いを理解しているかを問うもので、初学者にとっても基本知識の確認として適切です。通信速度の違いを表で示しているため、比較がしやすく難易度は低めの問題です。
用語補足
スイッチ:
ネットワーク内の複数機器をつなぎ、宛先ごとに効率的にデータを送信する機器です。例えば会社のLAN内での高速通信に使われます。
ルータ:
異なるネットワークを接続し、インターネットと家庭内LANの間をつなぐ機器です。IPアドレスを使って経路選択を行います。
ハブ:
ネットワーク内の全ての機器に同じデータを送る機器で、現在は効率が悪いためあまり使われません。昔のLAN機器として例えられます。
対策
ネットワーク機器の種類ごとの役割や特徴、特に通信速度や接続方法の違いを理解しましょう。表や図を活用し比較しながら覚えると効果的です。日常生活のネットワーク利用シーンに当てはめて考えると理解が深まります。