問題
問49
以下のうち、RAID1の特徴として最も適切なものはどれか。
- データを分散して読み書きすることで高速化する
- 同じデータを複数のディスクに書き込み、冗長性を確保する
- 圧縮アルゴリズムを用いて容量を節約する
- アクセス頻度に応じて自動的に階層を調整する
正解
正解は「イ」です。
解説
RAID1の特徴は、「同じデータを複数のディスクに書き込み、冗長性を確保する」ことです。RAIDとは複数のハードディスクを組み合わせて一つの記憶装置として利用する技術の総称であり、その中でRAID1は「ミラーリング」と呼ばれています。
ミラーリングは、データを同時に2台以上のディスクに書き込むため、どちらかのディスクが故障してももう一方にデータが残り、データの安全性(冗長性)が高まります。これは、重要なデータの保護に非常に有効です。
例えば、仕事で使う大切なファイルを二つのハードディスクに同時に保存しておくイメージです。これにより、片方のディスクが壊れてもデータを失うリスクを減らせます。したがって、RAID1は主に信頼性の向上を目的として利用され、高速化とは異なる特徴を持っています。
- ア(データを分散して読み書きすることで高速化する):
これはRAID0の特徴です。RAID0はデータを複数のディスクに分散して高速な読み書きを実現しますが、冗長性はありません。 - ウ(圧縮アルゴリズムを用いて容量を節約する):
RAIDの機能ではなく、ストレージの圧縮技術に関する説明であり、RAID1とは無関係です。 - エ(アクセス頻度に応じて自動的に階層を調整する):
これはストレージ階層管理の特徴であり、RAIDの仕様には含まれません。
難易度
この問題はRAIDの基本的な種類と特徴を理解しているかを問うものです。RAID1の目的である「データの冗長性確保」というポイントが分かれば解きやすいため、IT初心者でも基礎知識があれば正解できる難易度です。RAID0など他の種類との違いを知ることが重要です。
用語補足
RAID1:
複数のハードディスクに同じデータを書き込む「ミラーリング」方式です。ディスクの故障に備えてデータを複製し、安全性を高めます。例えば、大切な写真を2つのUSBに同時保存するイメージです。
RAID0:
データを複数のディスクに分散して書き込み、読み書き速度を速める方式です。ただし、冗長性はなく、1台の故障でデータ全体が失われるリスクがあります。
冗長性:
システムの故障に備え、同じ情報や機能を複数用意しておくことです。RAID1でデータが複製されている状態がこれにあたります。
対策
RAIDの種類ごとの特徴を整理して覚えましょう。特にRAID1は「ミラーリング」でデータの安全性確保が目的であることを押さえることが重要です。実際にRAIDを使うイメージを持ちながら学習すると理解が深まります。