問題
問40
次のうち、AIの「機械学習」に分類される例として最も適切なものはどれか。
- ルールベースで文法チェックを行うツール
- キーボード入力を記録するソフトウェア
- ファイル圧縮アルゴリズム
- 大量のデータから傾向を学習して予測を行うモデル
正解
正解は「エ」です。
解説
正解は「エ」の「大量のデータから傾向を学習して予測を行うモデル」です。機械学習とは、コンピュータが与えられたデータからパターンやルールを自動的に学び、それをもとに新しいデータに対して予測や判断を行う技術です。この選択肢は、まさにその特徴を示しています。
たとえば、ECサイトでの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というレコメンド機能や、天気予報、株価予測などが該当します。これらは過去の膨大なデータを使って傾向を学び、未来を予測する機能を持っており、機械学習の代表的な応用です。
このように、機械学習の本質は「経験から学ぶ」ことにあります。人間が一つ一つルールを教えるのではなく、機械が自らルールを見つけ出していくという点が特徴です。
- ア(ルールベースで文法チェックを行うツール):
これはあらかじめ人間が定義した文法ルールに従って処理を行うものであり、機械がデータから学習しているわけではありません。したがって機械学習には該当しません。 - イ(キーボード入力を記録するソフトウェア):
これは単に入力内容を記録するだけのものであり、学習や予測は行っていません。したがって機械学習とは無関係です。 - ウ(ファイル圧縮アルゴリズム):
ファイルを効率的に圧縮するための数学的な処理方法であり、これもデータから学習するプロセスを含んでいないため機械学習とは言えません。
難易度
この問題の難易度は「やや易しい」です。機械学習に関する基本的な理解があれば容易に正解できますが、用語だけを覚えている状態では混乱する可能性があります。日常で見かけるAIの応用例と結び付けて覚えておくと正解しやすくなります。
用語補足
機械学習:
コンピュータがデータを使って自動的に規則を学習し、新しい状況に対応できるようにする技術です。たとえば、スパムメールの判定や画像認識などに使われます。
ルールベース:
あらかじめ決められたルールに従って処理を行う方式です。例えば、「主語の後には動詞を置く」などの言語ルールに基づく文法チェックがあります。
アルゴリズム:
問題を解決するための手順や計算方法のことです。たとえば「ファイル圧縮アルゴリズム」はデータを小さくする手順を意味します。
対策
AIや機械学習の基本的な定義と、具体的な応用例を覚えておくことが大切です。単なるプログラムやツールとの違いに注目し、「データから自動で学ぶ」特徴を理解しておくと、類似の問題にも対応しやすくなります。