問題
問27
次の表は、システムの稼働日数と停止時間のデータである。最も可用性が高いシステムはどれか。
システム | 稼働日数 | 停止時間(時間) |
---|---|---|
X | 30 | 1 |
Y | 30 | 0.5 |
Z | 30 | 2 |
- X
- Y
- Z
- 全て同じ
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正解
正解は「イ」です。
解説
この問題は「可用性」の理解が問われています。可用性とは、システムがどれだけ安定して稼働しているかを示す指標です。
具体的には「(稼働時間 ÷ 総時間)×100」で計算されます。今回、稼働日数はすべて30日で一定なので、停止時間が短いほど可用性が高いことになります。 選択肢Yの停止時間は0.5時間で、他のシステムに比べて最も短くなっています。
例えば、24時間×30日=720時間のうち、Yは0.5時間だけ停止していたので、稼働時間は719.5時間。可用性は(719.5 ÷ 720)×100 ≒ 99.93%と非常に高い数値になります。 一方で、Xは1時間停止(可用性99.86%)、Zは2時間停止(可用性99.72%)なので、Yの方が最も可用性が高いと判断できます。このように、「稼働時間の長さ」だけでなく、「停止時間の短さ」も重要な要素であることを理解しておくことが重要です。
- ア(X):
停止時間が1時間あり、Yよりも稼働時間が短くなるため、可用性はYより低くなります。 - ウ(Z):
停止時間が2時間と最も長いため、可用性は最も低くなります。 - エ(全て同じ):
稼働日数は同じですが、停止時間に差があるため、可用性は異なります。よって「全て同じ」は誤りです。
難易度
この問題は、基本的な可用性の概念を理解していれば難しくありません。単純な数値比較であり、計算も複雑ではないため、IT初心者でも落ち着いて対処できるレベルです。ただし、可用性という用語の意味を知らない場合は難しく感じるかもしれません。
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用語補足
可用性:
システムが正常に稼働して利用できる状態の割合を示します。例えば、コンビニが24時間営業だとしても、停電で1時間閉店した場合は「可用性が下がった」と言えます。
停止時間:
システムがトラブルやメンテナンスなどで使えない状態にあった時間です。可用性を判断する重要な要素の1つです。
稼働日数:
システムが運用されていた日数のことです。ただし、可用性の計算では「日数」ではなく「時間」で考えることが多いため、注意が必要です。
対策
このような問題では、「可用性」の意味とその計算方法(稼働時間 ÷ 総時間)を理解しておくことが重要です。問題文に出てくる「停止時間」が少ないほど可用性が高いと覚えておくと良いでしょう。また、普段から「稼働率」や「ダウンタイム」という言葉にも注目しておくと、実務にも役立ちます。