問題
問26
次の表は、4つの通信回線の帯域幅と応答時間を示している。最も高速なデータ通信が可能な回線はどれか。
回線 | 帯域幅(Mbps) | 応答時間(ms) |
---|---|---|
A | 100 | 20 |
B | 50 | 10 |
C | 30 | 5 |
D | 10 | 1 |
- A
- B
- C
- D
正解
正解は「ア」です。
解説
この問題では、最も高速なデータ通信が可能な回線を選ぶ必要があります。高速なデータ通信を実現するには、「帯域幅(データを一度に送れる量)」が大きく、「応答時間(通信の往復にかかる時間)」が短いことが重要です。選択肢のうち、回線Aは帯域幅が100Mbpsと最も大きく、応答時間は20msとやや長いものの、帯域幅の大きさが他を大きく上回っています。そのため、データの転送速度が速く、結果として「最も高速なデータ通信が可能」と判断できます。
例えば、大量の動画を送る際は、少し反応が遅くても、一度に送れる量が多い方が全体の通信は速く終わります。よって、正解は「ア」の回線Aです。
- イ(B):
帯域幅は50Mbpsで応答時間は10msと、回線Aよりも応答時間は短いですが、帯域幅が半分であるため、大量のデータを送るには不利です。 - ウ(C):
帯域幅は30Mbpsとさらに狭く、応答時間が5msと短いのは利点ですが、全体の通信速度を考えると帯域幅が足りません。 - エ(D):
応答時間は1msと最も短く優れていますが、帯域幅が10Mbpsしかなく、データ量が多いと通信速度が非常に遅くなります。
難易度
この問題の難易度は「やや易しい」です。IT初心者でも「帯域幅=たくさん送れる」「応答時間=早く反応する」と理解していれば、表を見て比較するだけで答えが出せます。ただし、両者のバランスを考える必要があるため、初心者にはやや考えさせられる部分もあります。
用語補足
帯域幅(Bandwidth):
通信回線が1秒間に送受信できるデータの最大量のことです。数値が大きいほど、多くのデータを一度に送ることができます。道路で例えると、帯域幅は車線の数にあたります。
応答時間(Latency):
データを送ってから返ってくるまでの時間です。数値が小さいほど、即時に反応する通信になります。道路で例えるなら、信号の待ち時間のようなものです。
Mbps:
メガビット毎秒(Megabits per second)の略で、通信速度を表す単位です。1Mbpsは1秒間に100万ビットのデータを送れることを意味します。動画や画像の転送では高いMbpsが重要になります。
対策
このタイプの問題では、帯域幅と応答時間の意味と役割をしっかり理解することが重要です。どちらが「より重要か」は状況によって異なりますが、全体のデータ転送量を問う問題では、帯域幅が優先されることが多いです。実際の通信例に当てはめながら理解を深めましょう。