問題
問12
次の表は、あるデータ通信の方式ごとの特徴を示したものである。A〜Dのうち、同期式通信方式に該当するものはどれか。
方式 | データの同期方法 | 通信の特徴 |
---|---|---|
A | クロック信号により同期 | 高速で安定した通信が可能 |
B | スタートビットとストップビットを使用 | 低速だが簡易な通信方式 |
C | データの先頭に同期ワードを付加 | 多くはLANで利用される |
D | データごとに同期確認を行う | 遅延が生じやすい |
- A
- B
- C
- D
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正解
正解は「ア」です。
解説
同期式通信は、通信を行う双方の機器であらかじめクロック信号を同期させ、そのクロックに基づいてデータを送受信する通信方式です。この方式は、データの開始と終了を特別なビットで示す必要がないため、無駄が少なく、高速かつ安定した通信が可能になります。表の中で「クロック信号により同期し、高速で安定した通信が可能」と説明されているのは「A」であり、これは典型的な同期式通信の特徴を示しています。
一方で、非同期通信(例えば「B」)では、スタートビットとストップビットでデータの区切りを明確にするため、オーバーヘッドが発生し、通信速度が遅くなる傾向にあります。
同期式通信は、例えばLANでの通信や一部のシリアル通信で使われ、高速で大量のデータを扱う場面に適しています。現代のインターネットや企業のネットワークでも広く用いられています。
イ(B):
スタートビットとストップビットを使う方式は非同期通信であり、同期式通信ではありません。
ウ(C):
同期ワードを付加する方法は一部の応用的な通信方式で見られますが、基本的な同期式通信とは異なります。
エ(D):
データごとに同期確認を行う方式は、通信のオーバーヘッドが大きく、遅延が発生しやすいため、同期式通信の特徴とは一致しません。
難易度
この問題は表を正しく読み取り、通信方式の特徴を理解している必要があるため、初心者にはやや難易度が高いと感じるかもしれません。特に「同期式」と「非同期式」の違いが曖昧な人には混乱を招きやすいため、基礎知識が求められます。
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用語補足
同期式通信:
通信機器同士が同じクロック(タイミング)に基づいてデータを送受信する方式です。データの流れが途切れず、高速な通信が可能です。
非同期通信:
スタートビットやストップビットを使って、個々のデータ単位の開始と終了を示す通信方式です。簡単ですが、通信効率は低くなります。
クロック信号:
通信のタイミングを揃えるために用いられる信号で、同期通信では必須の仕組みです。時計のように、動作のタイミングを合わせる役割を持ちます。
対策
「同期式」と「非同期式」の通信方式の違いや、各方式の特徴を表などを用いて比較しながら覚えるとよいでしょう。特に、どのような場面で使われるかという実例(LAN通信、シリアル通信など)を押さえると理解が深まります。