問題
問9
“ERP”の主な導入目的として、最も適切なものはどれか。
- 販売チャネルの多様化
- 経営資源の全社的な統合管理
- データベースの暗号化
- SNSを使った広告展開
スポンサーリンク
正解
正解は「イ」です。
解説
ERP(Enterprise Resource Planning)は、日本語では「企業資源計画」と訳され、企業内の経営資源(人・物・金・情報)を一元管理するための統合的な情報システムです。ERPの主な目的は、部門ごとにバラバラに管理されていた情報や業務を統合し、全社的に共有・最適化することで、経営の効率化や迅速な意思決定を支援することです。
選択肢「経営資源の全社的な統合管理」は、このERPの本質的な目的を表しており、正解となります。例えば、販売管理システム、在庫管理システム、人事管理システムなどがERPに統合されることで、リアルタイムで正確な情報が各部門間で共有され、二重入力や無駄な業務を削減できます。
また、ERPを導入することで、企業は変化する市場環境に迅速に対応する柔軟性を持ち、業務プロセスの標準化や内部統制の強化にもつながります。近年ではクラウド型のERPも普及しており、中小企業でも導入しやすくなっています。
ア(販売チャネルの多様化):
これはマーケティング戦略や営業戦略の一部であり、ERPの直接的な導入目的とは異なります。
ウ(データベースの暗号化):
これは情報セキュリティ対策の一環であり、ERPの目的ではありません。ERPに含まれる機能の一部に過ぎません。
エ(SNSを使った広告展開):
これはデジタルマーケティングの領域であり、ERPとは全く異なる目的の取り組みです。
難易度
この問題はERPの基本的な定義と目的を知っていれば解ける標準的なレベルの問題です。初学者にとっては略語の意味や導入目的が曖昧になりがちなので、ERPの具体的な利用例を併せて学ぶことで正答率が上がります。
スポンサーリンク
用語補足
ERP(Enterprise Resource Planning):
企業の資源(人材、在庫、会計、販売など)を統合的に管理するシステム。例:SAP、Oracle ERP Cloud など。
統合管理:
複数の部署や業務を一つのシステムで管理すること。情報の一元化や業務効率化が可能になります。
経営資源:
企業運営に必要な「ヒト・モノ・カネ・情報」などの要素を指します。ERPはこれらを最適に活用するためのツールです。
対策
ERPに関する問題では「目的」「管理対象」「導入メリット」などを軸に整理して覚えることが重要です。略語の意味を暗記するだけでなく、企業活動における役割や導入事例に触れることで理解が深まります。クラウド型ERPの特徴も押さえておきましょう。