問題
問65
以下の表は、製品A-Dの市場成長率と市場占有率を示している。PPM分析において「問題児」に該当する製品はどれか。
製品 | 市場成長率 | 市場占有率 |
---|---|---|
A | 高 | 高 |
B | 低 | 高 |
C | 低 | 低 |
D | 高 | 低 |
- A
- B
- C
- D
正解
正解は「エ」です。
解説
正解は「エ」の製品Dです。PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)分析は、市場成長率と市場占有率の2軸で製品や事業を分類する手法で、「問題児(Question Marks)」は市場成長率が高いが市場占有率が低い製品を指します。
製品Dは市場成長率が高く、市場占有率が低いため、この「問題児」に該当します。問題児は将来的に成長が期待できる市場にいるものの、シェアが低いため、投資してシェアを獲得するか撤退するかの判断が必要です。例えば、まだ人気が出ていない新商品がこの位置に当たることが多いです。
他の分類としては、市場成長率・市場占有率ともに高い「花形(Stars)」は製品A、低成長・高占有率の「金のなる木(Cash Cows)」は製品B、低成長・低占有率の「負け犬(Dogs)」は製品Cに該当します。これらの分類は経営資源配分や戦略立案の指標となるため、企業経営において重要な考え方です。
ア(A):
市場成長率・市場占有率ともに高いため「花形」に該当し、問題児ではありません。
イ(B):
市場成長率が低く市場占有率が高いため「金のなる木」に分類され、問題児ではありません。
ウ(C):
市場成長率・市場占有率ともに低いため「負け犬」に該当し、問題児ではありません。
難易度
この問題はPPM分析の基本的な理解を問うもので、各分類の特徴を覚えていれば解けます。市場成長率と市場占有率の組み合わせによって製品を正しく分類する知識が必要ですが、初心者でも図や表でイメージしながら学べば十分に理解可能な難易度です。
用語補足
PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント):
製品や事業の市場成長率と市場占有率を基に分類し、経営資源の配分を検討する手法です。例えば、成長が見込まれる分野に資金を集中する判断に役立ちます。
問題児(Question Marks):
市場成長率は高いが市場占有率が低い製品。将来の成長に投資するか見極めが必要な状態です。
市場占有率:
ある市場での自社製品のシェアの割合です。例えば、スマホ市場で自社製品が20%のシェアを持つといった状態です。
対策
PPM分析の4分類(花形、問題児、金のなる木、負け犬)の特徴を図や表で整理し、各分類が市場成長率と市場占有率のどの組み合わせに該当するかをしっかり覚えることが重要です。過去問題や模擬問題で練習し、表を見て即座に判断できるようにすると良いでしょう。