問題
問44
次の表は、ある企業の各製品の売上構成比である。PPM分析において「金のなる木」に該当する可能性がある製品はどれか。
製品 | 市場成長率 | 市場占有率 |
---|---|---|
A | 高 | 高 |
B | 低 | 高 |
C | 高 | 低 |
D | 低 | 低 |
- A
- B
- C
- D
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「B」です。PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント分析)は、製品や事業を市場成長率と市場占有率の2つの軸で分類し、それぞれの特徴に応じて経営資源の配分を検討する手法です。
「金のなる木」とは、市場成長率は低いが市場占有率が高い製品を指します。このタイプの製品は、成長は鈍化しているものの市場で強い地位を築いており、安定した収益源として企業の利益を支えます。
今回の表で「B」は市場成長率が低く、市場占有率が高いため「金のなる木」に該当します。たとえばスマートフォン市場で成熟した機種が該当し、売上は安定しているものの新たな成長は見込みにくい状態を示します。
一方、市場成長率と市場占有率が高い「A」は「花形」と呼ばれ、積極的な投資が求められます。市場成長率が高く占有率が低い「C」は「問題児(問題児)」といい、市場シェア拡大のために投資が必要です。市場成長率・占有率共に低い「D」は「負け犬」とされ、撤退も視野に入れます。
ア(A):
市場成長率・占有率共に高いため、「花形」に該当し「金のなる木」ではありません。
ウ(C):
市場成長率は高いが占有率が低く、「問題児」と呼ばれるため「金のなる木」ではありません。
エ(D):
市場成長率・占有率共に低いため、「負け犬」に分類され「金のなる木」ではありません。
難易度
この問題はPPM分析の基礎知識が問われる問題であり、用語とマトリックスの意味を理解していれば解きやすいです。市場成長率と占有率の組み合わせにより4つの象限に分類されることを覚えておくことが重要です。初心者にもわかりやすい中級レベルの問題といえます。
用語補足
PPM分析:
製品や事業を市場成長率と市場占有率で4つに分類し、経営資源の配分を検討する分析手法です。市場成長率が高く占有率が高いものは「花形」と呼ばれます。
金のなる木:
市場成長率は低いが市場占有率が高い製品で、安定した収益を生み出す事業のことです。成熟した製品やサービスが該当します。
市場成長率:
その市場全体がどれくらい成長しているかを示す指標です。成長率が高いほど新しい需要が増えています。
対策
PPM分析の基本を理解し、各象限の意味をしっかり押さえることが対策のポイントです。過去問や類似問題を繰り返し解き、表の読み取りに慣れることで正答率が向上します。