問題
問40
以下のうち、MOT(技術経営)に関する記述として適切なものはどれか。
- 経営は技術と無関係であるべきである。
- 新技術の導入は部門ごとの判断に任せる。
- 技術と経営資源を結びつけて企業の競争力を高める。
- 技術開発は研究所のみが担うべきである。
正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「技術と経営資源を結びつけて企業の競争力を高める」です。MOT(技術経営)は、技術の開発や活用を経営戦略に組み込み、企業全体の競争力を強化する考え方です。単に技術だけを追求するのではなく、技術と経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報など)を統合して、企業価値を高めることが目的です。
日常生活の例でいえば、良い道具(技術)を持っているだけでは使いこなせなければ意味がなく、それを上手に使う方法や人材、資金が揃って初めて価値を発揮します。MOTは技術の価値を最大化するために、経営の視点を取り入れることが重要としています。
したがって、経営と技術を別々に考えるのではなく、両者を結びつけて戦略的に管理することがMOTの本質です。
ア(経営は技術と無関係であるべきである):
技術経営は技術と経営の結びつきを重視するため、この考えは誤りです。
イ(新技術の導入は部門ごとの判断に任せる):
経営全体の視点が必要で、部門任せでは戦略的な活用ができません。
エ(技術開発は研究所のみが担うべきである):
技術開発は企業全体の取り組みであり、経営も関わるため限定的な考え方です。
難易度
この問題はMOT(技術経営)の基本的な考え方を理解しているかを問うもので、初心者でも学習すれば解きやすい問題です。MOTは経営と技術の融合に関する用語であり、技術経営の重要性を知っておくことが求められます。
用語補足
MOT(技術経営):
技術(Technology)と経営(Management)を結びつけ、技術を活かして企業の競争力を高めるための経営手法です。たとえば、新しい技術をビジネス戦略に組み込み利益を伸ばすことです。
経営資源:
企業が事業を行うために必要な資源のこと。ヒト(人材)、モノ(設備・材料)、カネ(資金)、情報などがあります。
競争力:
市場で他社に勝つための力です。例えば、独自技術や優れたサービスで顧客を引きつける能力を指します。
対策
MOTの概念を正しく理解し、経営と技術の関係性を把握することが重要です。用語集や参考書でMOTや経営資源の内容を繰り返し学習し、実際の企業の技術活用事例に触れると理解が深まります。