問題
問25
次のa~dの行為のうち、著作権法上、著作権者の許諾が必要となる行為だけをすべて挙げた選択肢はどれか。
- a:音楽CDを私的に複製して家庭内で利用する。
- b:著作物をWebサイトに無断で掲載する。
- c:映像作品の一部を編集してSNSに投稿する。
- d:職場で業務用に複数部数コピーして配布する。
- b, c
- a, b, c
- b, c, d
- a, b, c, d
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正解
正解は「ウ」です。
解説
著作権法において、著作物の利用には原則として著作権者の許諾が必要です。選択肢bの「無断掲載」、選択肢cの「編集してSNSに投稿」、選択肢dの「業務用コピー配布」はいずれも私的利用の範囲を超える行為であり、著作権者の許諾が必要です。
一方、選択肢aの「音楽CDを私的に複製し家庭内で利用」は、私的使用の範囲内であれば著作権者の許可は不要とされています(ただし、技術的保護手段の回避を伴う場合など一部例外あり)。このように、私的利用とそれ以外を区別しながら、著作権の範囲を正しく理解することが大切です。
例えば、テレビ番組を録画して自宅で見るのはOKでも、それを職場で同僚に配るのはNG、という違いです。
ア(b, c):
業務用にコピーして配布する(d)も著作権者の許諾が必要であり、b, cのみでは不十分です。
イ(a, b, c):
aの私的複製は許容される行為であり、著作権者の許諾は不要です。
エ(a, b, c, d):
aの行為(私的な家庭内利用)は著作権法上許されており、すべてが許諾必要というのは誤りです。
難易度
この問題は、著作権の基本的な理解を問う内容であり、初学者にとっても取り組みやすいレベルです。私的使用と商業・業務利用の違いが理解できれば正答にたどり着けるため、難易度はやや易しい部類に入ります。
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用語補足
著作権:
創作物(音楽・文章・映像など)に対して、作者が持つ法的な保護権利のことです。無断での複製・公表・上映などが制限されます。
私的使用の複製:
家庭内や個人利用のために著作物をコピーする行為で、著作権法上許可されています。ただし、コピーガードの回避などは禁止されます。
SNSへの投稿:
著作物をSNSに無断で投稿することは、一般に「公衆送信」に該当し、著作権者の許諾が必要です。
対策
著作権法の基本概念を理解することが重要です。特に「私的使用の範囲」と「公的・商業的利用」の違いを区別し、どの行為に許諾が必要なのかを整理して覚えるようにしましょう。過去問を通じて頻出パターンを確認するのも効果的です。