問題
問22
次のa〜dのうち、コーポレートガバナンスの強化を目的とした取組として、適切なものだけをすべて挙げた選択肢はどれか。
- a:取締役会に社外取締役を任命する。
- b:内部監査部門を設けて経営活動を監視する。
- c:株主の意見を無視して迅速な意思決定を行う。
- d:経営陣の報酬制度を業績連動型にする。
- a, b
- a, b, d
- b, c, d
- a, c, d
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正解
正解は「イ」です。
解説
コーポレートガバナンスとは、企業経営における透明性や健全性を確保するための仕組みです。正解の「イ」は、a, b, d の3つの取り組みを含んでおり、いずれもガバナンス強化に有効です。
aの「社外取締役の任命」は、外部の視点を経営に取り入れることで、経営の監視機能を強化します。bの「内部監査部門の設置」は、経営陣の不正防止や業務の適正化を図るもので、重要な統制手段です。dの「業績連動型報酬制度」は、経営陣の成果責任を明確にし、株主利益との連動を促す手法です。
一方、cの「株主の意見を無視して迅速に意思決定を行う」は、独裁的な経営につながる可能性があり、コーポレートガバナンスの精神に反します。したがって、適切な取組を含む「イ」が正解となります。
ア(a, b):
a, bはいずれも正しいが、dの「業績連動型報酬制度」が含まれておらず、選択肢として不十分です。
ウ(b, c, d):
cの「株主の意見を無視する」はガバナンスの弱体化につながり、不適切な取組です。
エ(a, c, d):
cが不適切なため、選択肢全体として誤りです。
難易度
この問題は、コーポレートガバナンスの基本的な定義と具体例を理解していれば正解しやすい内容です。不適切な選択肢(株主の意見を無視)も明確で、初心者にとっても判断しやすい構成となっています。
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用語補足
コーポレートガバナンス:
企業の経営を監視・統制する仕組みのこと。株主の利益保護や経営の透明性向上を目的としています。
社外取締役:
企業の役員のうち、会社内部の人間ではない外部の人物。客観的な視点で経営を監視します。
業績連動型報酬:
経営者の成果に応じて報酬が決まる制度。企業の業績向上と経営責任を結び付けます。
対策
コーポレートガバナンスに関する基本用語(社外取締役・内部監査・報酬制度)とその目的をしっかり押さえることが重要です。不適切な事例(株主軽視など)も合わせて理解することで、選択肢の正誤判断が容易になります。