問題
問14
“M&A”のうち、“吸収合併”に最も該当する説明はどれか。
- 複数企業が対等に統合し新会社を設立する
- 一方の企業が他方を完全に取り込む
- 他社の株式を買収して子会社化する
- 企業が独立したまま業務提携する
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正解
正解は「イ」です。
解説
M&Aは「Mergers and Acquisitions」の略で、「合併と買収」を意味する企業戦略の一つです。その中でも「吸収合併」とは、一方の企業が他方の企業を完全に取り込んで、取り込まれた側の企業は法人格を失い、吸収した企業に統合される形態を指します。
正解の「一方の企業が他方を完全に取り込む」は、この吸収合併の定義に正しく該当します。たとえば、A社がB社を吸収合併した場合、B社は解散し、A社の一部として統合されます。
吸収合併は、事業の拡大や競争力の強化、コスト削減などを目的として行われることが多く、迅速な経営統合が可能な点が特徴です。これに対して、対等な関係で新会社を設立する「新設合併」や、企業が独立性を保ったまま提携する「業務提携」など、他の形態と明確に区別することが大切です。
ア(複数企業が対等に統合し新会社を設立する):
これは「新設合併」の説明であり、吸収合併とは異なります。どちらの法人も解散し、新たな法人を設立する形態です。
ウ(他社の株式を買収して子会社化する):
これは「株式取得」または「買収(Acquisition)」にあたり、企業自体は存続します。吸収合併では法人格は消滅します。
エ(企業が独立したまま業務提携する):
これは「業務提携」や「アライアンス」に該当し、合併や買収とは異なる協力関係の形態です。
難易度
この問題は、M&Aの基本的な分類(吸収合併・新設合併・株式取得・業務提携)を理解していれば比較的易しく正解できる内容です。用語の違いが明確に理解できていないと混乱する恐れがあるため、初学者には基礎用語の整理が重要です。
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用語補足
M&A:
Mergers and Acquisitionsの略で、企業の合併や買収を通じた経営戦略のこと。成長加速や競争力強化の手段として活用されます。
吸収合併:
一方の企業が他方の企業を取り込み、取り込まれた企業は消滅する合併形態。法人格は残った企業に統合されます。
新設合併:
複数の企業が対等に合併して、新たに新会社を設立する合併形態。元の企業はすべて消滅します。
対策
M&Aには複数の種類があるため、それぞれの用語(吸収合併、新設合併、買収、業務提携)の定義と特徴を整理して覚えることが重要です。図解や実際の企業事例を参考にすると理解が定着しやすくなります。