問題
問11
損益計算書(PL)の説明として、最も適切なものはどれか。
- 企業の収益性を一定期間で示す
- 企業の資産と負債の一覧
- キャッシュフローの増減を示す
- 資本金の変動履歴を記録する
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正解
正解は「ア」です。
解説
損益計算書(PL:Profit and Loss Statement)は、企業の経営成績を一定期間にわたって数値で示す財務諸表の一つです。具体的には、売上高や売上原価、営業利益、経常利益、当期純利益などが記載され、企業がどれだけ利益を上げたか、または損失を出したかを明確にします。
正解の「企業の収益性を一定期間で示す」は、このPLの役割そのものであり、企業の収益力や経営効率を測るうえで非常に重要です。例えば、2024年度のPLでは、「売上高が前年度比で増加」「販管費が減少して営業利益が増加」といった経営状況が読み取れます。
PLは、貸借対照表(BS)が「ある時点の財政状態」を示すのに対して、「一定期間の経営成績」に特化しており、企業の実力を判断する上で欠かせない資料です。また、企業の成長性や投資価値を評価する際にも重視され、株主や投資家、金融機関など多くの利害関係者にとっても重要な情報源です。
イ(企業の資産と負債の一覧):
これは貸借対照表(BS)の内容です。資産・負債・純資産の状況をある時点で示します。
ウ(キャッシュフローの増減を示す):
これはキャッシュフロー計算書(CF)の説明です。現金の流れに焦点を当てた財務諸表です。
エ(資本金の変動履歴を記録する):
これは株主資本等変動計算書の役割に近く、PLの目的とは異なります。
難易度
この問題は、財務諸表の基本的な役割を正しく理解していれば容易に解けるレベルの問題です。初学者にとっては用語の意味が似ているため混乱しやすいですが、PLが「一定期間の収益性を示す資料」と押さえておけば確実に正解できます。
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用語補足
損益計算書(PL):
企業の売上や費用、利益などを記載し、一定期間の経営成績を示す財務諸表です。例:2023年度の売上高や純利益。
貸借対照表(BS):
企業の資産、負債、純資産を「ある時点」で示す財務諸表。例:2023年3月末時点の資産総額。
キャッシュフロー計算書(CF):
企業の現金の流れ(収入と支出)を3つの活動(営業・投資・財務)ごとに示す財務諸表です。
対策
財務諸表(PL・BS・CF)の役割をそれぞれ整理して覚えることが最も効果的です。図表やサンプルの決算書を用いて、「どの書類が何を示しているか」を明確に把握しておきましょう。似た表現の選択肢と比較する練習も有効です。