問題
問72
以下のうち、アジャイル開発の特徴として最も適切なものはどれか。
- プロジェクト開始時に仕様をすべて確定し変更を許さない
- 短い開発サイクルで成果物を繰り返し改善する
- 開発の全工程を一括で納品する
- スケジュールよりも文書化を重視する
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「短い開発サイクルで成果物を繰り返し改善する」です。アジャイル開発は、変化に柔軟に対応しながら開発を進める手法であり、大きな特徴は短期間の開発サイクル(スプリント)を繰り返して成果物を段階的に完成させ、ユーザーのフィードバックを反映しながら継続的に改善していくことです。
これにより、要件変更や仕様の不確定さにも対応しやすく、ユーザーのニーズに合った製品を効率的に作り上げられます。たとえば料理でいうと、完成を待たずに一品ずつ味見をしながら調整を重ねていくイメージです。一方、仕様を最初に完全確定して変更を許さないウォーターフォール型とは対照的な特徴を持ちます。
- ア(プロジェクト開始時に仕様をすべて確定し変更を許さない):
これはウォーターフォール開発の特徴であり、アジャイル開発とは逆の考え方です。 - ウ(開発の全工程を一括で納品する):
アジャイルは段階的に小さな単位で成果物を納品し、フィードバックを受けながら進める方法です。 - エ(スケジュールよりも文書化を重視する):
アジャイルでは過剰な文書化よりも、実際の動くソフトウェアやコミュニケーションを重視します。
難易度
本問題はアジャイル開発の基本的な特徴を問うものであり、ITやソフトウェア開発の入門者にとっては重要な知識です。アジャイルとウォーターフォールの違いを理解していれば比較的簡単に解けるため、初心者でも基礎学習を済ませていれば対応可能なレベルです。
用語補足
アジャイル開発:
ソフトウェア開発の手法の一つで、短い開発期間で小さな成果物を作り、利用者の意見を取り入れて柔軟に改善していく方法です。例えば料理で味見をしながら少しずつ完成させるイメージです。
ウォーターフォール開発:
要件定義から設計、実装、テストまで順番に段階を追って一度に進める開発手法です。途中での仕様変更は難しいため、最初に全仕様を固めます。
スプリント:
アジャイル開発における短い開発サイクルのことです。通常2週間から1ヶ月程度で、機能の一部を完成させる期間を指します。
対策
アジャイル開発の特徴やウォーターフォール開発との違いをしっかり理解することが重要です。特に「短い開発サイクルで繰り返し改善する」というポイントを押さえ、用語の意味と特徴を具体例で覚えると効果的です。過去問題や模擬試験で繰り返し確認しましょう。