問題
問6
ガントチャートを使用する主な目的として、最も適切なものはどれか。
- 予算配分を分析するため
- 作業の進捗状況を視覚的に把握するため
- 人材の能力を評価するため
- 成果物の品質を確認するため
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正解
正解は「イ」です。
解説
ガントチャートは、プロジェクト管理において作業の進捗状況を視覚的に把握するための代表的なツールです。横軸に時間、縦軸に作業項目を配置し、各作業の開始日・終了日・期間を横棒で表現することで、プロジェクト全体の進捗状況や遅延の有無が一目で分かるようになります。
たとえば、「この作業は5月1日から7日まで」「次の作業はその後に始まる」など、工程の順序や重なり、現在の進行状況などが視覚的に確認できる点が大きな利点です。特に、プロジェクトマネージャやチームメンバーが進行中のタスクを把握する際に有効です。
なお、選択肢アの「予算配分」はWBSやコスト管理ツールで扱われる内容であり、ウの「人材の能力評価」やエの「品質確認」も目的が異なります。したがって、「作業の進捗状況を視覚的に把握するため」がガントチャートの主な目的として最も適切です。
ア(予算配分を分析するため):
予算配分はガントチャートではなく、WBSやコスト管理手法を用いて行われるものであり、ガントチャートの主目的ではありません。
ウ(人材の能力を評価するため):
ガントチャートは作業や進捗の視覚化に使われ、人材の能力を評価するためのツールではありません。
エ(成果物の品質を確認するため):
品質確認はテスト工程や品質保証活動に関係するものであり、ガントチャートの目的とは異なります。
難易度
この問題はガントチャートという基本的なプロジェクト管理ツールの用途を問う内容であり、ITパスポート試験の初学者でも比較的正答しやすい問題です。図解や例を学習していれば迷うことなく選べるレベルです。
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用語補足
ガントチャート:
作業項目ごとの期間と進行状況を棒グラフ形式で示したスケジュール管理ツール。横軸が時間、縦軸が作業項目となっており、進捗の確認に役立ちます。
WBS(Work Breakdown Structure):
プロジェクトの作業を階層的に分解して整理した構造図。作業単位で管理をしやすくするために使用されます。
品質保証:
ソフトウェアやサービスの品質を確保するためのプロセス。レビュー、テスト、チェックリストの作成などが含まれます。
対策
ガントチャートはITパスポート試験でもよく出題されるツールです。作業や工程の進行管理に用いられる代表的な図表として、WBSやPERT図と合わせて特徴と違いを整理して覚えることが重要です。