問題
問54
以下のうち、ITサービスの継続性を高めるための活動に該当するものをすべて挙げよ。
- a. 定期的なバックアップの実施
- b. 営業成績のランキング作成
- c. 災害時の復旧訓練の実施
- d. ソフトウェアの広告宣伝
- a、c
- a、d
- b、c
- b、d
正解
正解は「ア」です。
解説
この問題では、ITサービスが災害や障害などの突発的なトラブルによって停止しても、できるだけ早く通常通りの業務に戻れるようにする「継続性(可用性)」の考え方が問われています。正解は「a、c」で、これらはいずれもITサービスの継続性を高めるための重要な活動です。
まず「a. 定期的なバックアップの実施」は、システムトラブルやデータの消失に備えてデータを定期的に保存することで、万一のときに業務を再開するために欠かせません。これは例えば、スマホのデータをクラウドに保存しておくことで、端末を失っても新しい端末でデータを復元できるようにする行動に似ています。
次に「c. 災害時の復旧訓練の実施」は、地震や火災などの災害時にどのように業務を復旧するかの訓練です。事前に訓練しておくことで、実際の災害時にもスムーズに対応でき、サービス停止の時間を最小限に抑えられます。 以上のように、「a」と「c」はどちらもITサービスを中断させず、または中断しても早期に回復させるための取り組みであるため、正解となります。
- イ(a、d):
「a」は正解ですが、「d. ソフトウェアの広告宣伝」は販売促進の活動であり、ITサービスの継続性とは直接関係がありません。 - ウ(b、c):
「c」は正しいですが、「b. 営業成績のランキング作成」は販売やモチベーション向上のための施策であり、サービス継続性とは無関係です。 - エ(b、d):
「b」と「d」はどちらも事業運営や販売促進に関係する活動であり、ITサービスの可用性や継続性を高める目的には該当しません。
難易度
この問題は「ITサービスの継続性」という概念を理解しているかどうかが問われており、内容としては比較的基本的です。特に、バックアップや災害訓練といった基本的なキーワードに注目すれば解きやすいため、初学者にとっては「易しい」レベルの問題といえます。
用語補足
ITサービスの継続性:
災害や障害が発生した際に、業務を継続できるように備えることです。たとえば、会社のサーバが壊れても、バックアップで業務を再開できるようにするのが継続性の考え方です。
バックアップ:
重要なデータのコピーを定期的に取っておくことです。例えば、スマートフォンの写真をクラウドに保存する行為もバックアップの一例です。
復旧訓練:
災害や障害が発生した際の対処手順を事前に練習しておくことです。火災訓練や避難訓練と同じように、実際のトラブル時に混乱せずに対応するために重要です。
対策
ITサービスの可用性や継続性に関する設問では、「業務を止めない・止まってもすぐ再開できる」ための具体的な活動が何かをイメージできるようにしておくことが重要です。バックアップやBCP、災害対応訓練などのキーワードとその意味をしっかり理解しておきましょう。