問題
問46
次のうち、プロジェクトの「クリティカルパス」に関する説明として最も適切なものはどれか。
- 予算の最も高い作業の一覧
- 全体のスケジュールを決定づける、最も長い所要時間の作業経路
- 最も作業人数が多い工程の集合
- リスクが最も高い作業だけを選んだ経路
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「全体のスケジュールを決定づける、最も長い所要時間の作業経路」です。クリティカルパスとは、プロジェクト全体の完了までに必要な最長の作業経路を指し、この経路上の作業が遅れるとプロジェクト全体の完了が遅れてしまいます。つまり、クリティカルパス上の作業は遅延許容がなく、スケジュール管理で最も注意が必要な部分です。
例えるなら、家を建てる工事の中で、基礎工事から屋根完成までの最も時間がかかる一連の作業の流れがクリティカルパスです。この流れのどこかが遅れると、家の完成も遅れてしまいます。逆に、クリティカルパス以外の作業は多少遅れても、全体の完了には影響しません。
そのため、プロジェクトマネージャーはクリティカルパスを特定し、その経路の作業を重点的に管理します。これは効率的なリソース配分やリスク管理に繋がり、プロジェクトの遅延を防ぐ重要な手法です。
ア(予算の最も高い作業の一覧):
クリティカルパスは費用ではなく、時間の最長経路を示すものであり、予算の多寡は関係ありません。
ウ(最も作業人数が多い工程の集合):
作業人数の多さはクリティカルパスの定義には含まれず、あくまで時間の長さで決まります。
エ(リスクが最も高い作業だけを選んだ経路):
リスクの高低もクリティカルパスの判断基準ではなく、所要時間に基づいて経路が決まります。
難易度
本問題はプロジェクトマネジメントの基本用語である「クリティカルパス」の定義を問うものです。クリティカルパスはスケジュール管理の重要概念であり、基本的な理解があれば解答しやすい問題です。初心者にも取り組みやすい難易度といえます。
用語補足
クリティカルパス:
プロジェクトの全作業の中で、最も長い時間がかかる一連の作業経路です。この経路の作業が遅れると、プロジェクト全体の完了も遅れます。
プロジェクトマネジメント:
目的達成のために、計画立案から実行・監視までを管理し、スケジュールや予算をコントロールする手法です。
スケジュール管理:
プロジェクトの作業工程を計画通りに進めるために進捗を管理し、遅延を防ぐことです。例えば、作業開始日と終了日をチェックします。
対策
クリティカルパスの概念をしっかり理解し、時間管理の重要性を認識することが必要です。過去問題を繰り返し解いて、クリティカルパスの特徴やプロジェクトマネジメントの基本用語に慣れておきましょう。実際の例を考えると理解が深まります。