問題
問4
次のa~dのうち、ソフトウェア開発における品質保証活動として適切なものだけをすべて挙げた選択肢はどれか。
- a:ソースコードの静的解析を実施する
- b:テスト手順書を作成する
- c:製品のデザインをユーザに任せる
- d:不具合報告に基づいて再テストを行う
- a, b
- a, b, d
- b, c, d
- a, c, d
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正解
正解は「イ」です。
解説
ソフトウェア開発における品質保証活動とは、製品が要求された品質を満たすようにするための一連の管理的・技術的活動です。選択肢aの「ソースコードの静的解析」は、プログラムを実行せずにコードを分析する手法で、バグやコーディング規約違反を早期に発見できるため、品質保証に有効です。
選択肢bの「テスト手順書の作成」も、テスト工程の正確性と一貫性を保つために重要な活動です。さらに選択肢dの「不具合報告に基づく再テスト」は、修正の効果確認と新たな欠陥の早期発見を目的とした回帰テストの一種であり、これも品質保証の一環です。
以上からa、b、dが品質保証活動として正しいといえます。一方で、選択肢cの「ユーザにデザインを任せる」は開発者の責任放棄に近く、品質保証活動としては不適切です。
ア(a, b):
「不具合報告に基づく再テスト(d)」が欠けており、品質保証として重要な活動が抜けています。
ウ(b, c, d):
「製品のデザインをユーザに任せる(c)」は、品質保証活動ではなく責任の所在を曖昧にする行為です。
エ(a, c, d):
「テスト手順書の作成(b)」が含まれていないため、計画的で再現性のあるテストが困難になります。
難易度
本問は複数の選択肢から適切なものをすべて選ぶ形式であり、初心者にとってはやや難易度が高めです。ただし、品質保証の基本的な考え方(設計・テスト・再確認)を理解していれば解ける内容であり、学習済みの受験者には標準レベルといえます。
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用語補足
品質保証:
ソフトウェア開発において、製品が期待される品質を満たすように管理・検証するための活動全般を指します。
静的解析:
プログラムを実行することなく、コードの構文や論理の誤りを検出する手法で、主に開発初期に行われます。
テスト手順書:
テスト項目や実行手順を記述した文書で、再現性と一貫性のある品質検証に貢献します。
対策
品質保証に関する問題では、開発工程のどの活動が品質に関与するかを意識することが重要です。特に「テスト計画」「レビュー」「静的解析」などのキーワードが含まれる選択肢は、正解になりやすい傾向があるため、過去問でパターンを把握しておくと有効です。