問題
問30
RFP(提案依頼書)に記載する内容として、最も適切なものはどれか。
- ベンダ企業の財務情報
- システム開発に求める要件や業務背景
- 開発終了後の社内教育内容
- プロジェクト終了後の成果報告書案
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正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「イ:システム開発に求める要件や業務背景」です。RFP(Request For Proposal:提案依頼書)は、発注者がベンダ(受注者)に対して、開発・導入・支援などのサービスについて提案を求める文書です。
この文書には、システムで実現したい内容、開発の背景や目的、機能要件、性能要件、運用要件、スケジュールなど、プロジェクトにおける発注者の期待や制約事項を具体的に記載します。RFPはベンダ選定のための判断材料となるため、要件や背景が明確であることが重要です。
日常の例では、リフォーム業者に見積りを依頼する際に「部屋の広さ・使いたい素材・いつまでに完成してほしいか」といった希望を事前に伝えることに相当します。RFPが適切に作成されていれば、ベンダ側もより精度の高い提案を行うことができ、プロジェクトの成功に直結します。
- ア(ベンダ企業の財務情報):
これはベンダ側が提出する情報であり、RFPには含まれません。RFPはあくまで発注者が作成する文書です。 - ウ(開発終了後の社内教育内容):
これはRFPの内容ではなく、契約後の詳細設計や教育計画の段階で策定されるものです。 - エ(プロジェクト終了後の成果報告書案):
成果報告はプロジェクト完了後に作成されるものであり、提案を依頼する段階のRFPには記載しません。
難易度
この問題は、RFPの役割と構成要素を理解していれば難しくありません。ただし、選択肢には一見関連しそうな内容が含まれているため、文書の「作成主体」と「記載タイミング」を意識できるかがポイントとなります。初学者にとっては中程度の難易度です。
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用語補足
RFP(提案依頼書):
発注者がベンダに対して、業務要件や期待する成果を明示し、それに対する提案を求める文書です。プロジェクトの初期段階で作成されます。
要件定義:
システムやサービスに必要な機能・性能・制約などを明確にする工程です。RFPの記載内容とも深く関係します。
ベンダ選定:
提案依頼に応じた複数のベンダから、最も適切な提案を行った企業を選ぶプロセスです。RFPはその基準となります。
対策
RFPの役割・構成・タイミングを明確に理解しておくことが重要です。誰が作成し、どの段階で使われる文書なのかを他の文書(契約書、提案書、報告書など)と区別できるように整理しましょう。実際の記載項目を例示して覚えると効果的です。