問題
問29
次のa~dのうち、変更管理の対象となるものとして、適切なものだけをすべて挙げた選択肢はどれか。
- a:ハードウェアの構成変更
- b:ユーザーへの教育マニュアルの更新
- c:予算計画の社内承認手続き
- d:ネットワーク構成の変更
- a, b
- a, b, d
- b, c, d
- a, c, d
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正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「イ:a, b, d」です。変更管理とは、システム運用中に発生する様々な変更(ハードウェア構成、ソフトウェア、文書、ネットワークなど)を、事前に承認・評価し、影響を最小限に抑えて確実に実施するための管理プロセスです。
aの「ハードウェアの構成変更」は、システム性能や互換性に影響するため、変更管理の対象になります。bの「教育マニュアルの更新」も、ユーザーの操作や誤解に影響を与える文書変更であるため、変更管理対象です。dの「ネットワーク構成の変更」は、通信障害やセキュリティに関わるため、変更管理の厳格な適用が必要です。
一方で、cの「予算計画の社内承認手続き」は情報システムそのものの構成には直接関係しないため、変更管理プロセスの対象外となります。したがって、a, b, dの3項目が正しい選択肢です。
- ア(a, b):
ネットワーク構成の変更(d)を含んでいないため、重要な変更要素が抜けています。 - ウ(b, c, d):
予算計画の社内承認手続き(c)は、変更管理の対象外となる業務プロセスに関する手続きです。 - エ(a, c, d):
b(教育マニュアルの更新)が含まれておらず、ユーザー支援に関わる重要な文書変更が抜けています。
難易度
この問題は変更管理の対象となる範囲を具体的に理解しているかが問われます。システム構成や運用文書、ネットワークといった技術的要素に加えて、どの業務変更が対象になるかを見分ける力が必要であり、初心者にとっては中程度の難易度といえます。
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用語補足
変更管理:
ITサービスの提供中に発生するシステム構成、ソフトウェア、文書などの変更について、承認・評価・実施を管理するプロセスです。
構成変更:
ハードウェアやネットワークの設定を変更することで、システム全体の動作や性能に影響を与える可能性があるため、変更管理の対象になります。
文書変更:
操作マニュアルや仕様書などの文書も、ユーザーや運用に影響を与えるため、変更管理の対象に含まれます。
対策
変更管理の対象として何が含まれるかを判断するためには、構成管理や運用管理とあわせて体系的に学ぶことが重要です。システムそのものに影響する変更と、そうでない業務上の手続きを区別する力を身に付けることが正答への近道です。